母校最新情報」カテゴリーアーカイブ

「口腔機能発達不全症」解説/大久保真衣先生(104期卒)

 新進会員のつどいの講師をされる口腔健康科学講座准教授 大久保真衣先生(104期卒)が11月8日(いい歯の日)に係る「都民向け歯科口腔保健普及啓発動画」にご出演され「口腔機能発達不全症」について解説されましたのでご紹介致します。

 来る11月16日(土)新進会員のつどいでは、更にいろいろなお話が聞けると思います。
 WEB開催もございますので、ぜひご覧ください。

2024年11月16日(土)第12回 新進会員のつどい

https://tdc-alumni.jp/2024/09/06/academia/shinshin_kaiin_seminar/20241116_shinshin_meeting_12_00/

スキー部/4年ぶりのオールデンタル スキー部門の総合優勝ではじまる!(同窓会報432号より)

 2023年3月23日〜26日,群馬県のスノーパーク尾瀬戸倉において4年ぶりに第55回オールデンタルスキー部門(部門主管校:神奈川歯科大学)が開催された。コロナ禍のため中止が続き,1年生で入部した部員が4年生で初めてオールデンタルに出場するという異例の大会となった。開会式には母校スキー部顧問 山下秀一郎先生(パーシャルデンチャー補綴学講座教授)が応援に駆け付けてくださった。アルペンスキーは滑走タイムを争う個人競技であるが,オールデンタルスキー部門では個人の順位にポイントが設けられ,それらを合計したポイントを用いて大学間で競う。 続きを読む

講座紹介:小児歯科学講座/健康な永久歯列であり続けるための基盤を担っています。(水道橋病院 小児歯科 & スペシャルニーズ歯科(小児))(同窓会報431号より)

 平素より⼩児歯科に患者さまをご紹介くださり,誠にありがとうございます。ニュースなどでは少子化が話題になることもありますが,タワーマンションが増加している都⼼部では事情が異なっており,東京都⼼部では年少⼈⼝は大きな減少はありません。⼩児歯科外来の患者もコロナ流行の影響はあるものの,増加傾向にあります。
 ⼩児患者の増加に応えるために,⽔道橋病院の改装に合わせて診療室も拡大されました。スペシャルニーズに対応した診療室を含め計8台の治療椅子があります。現在,医局員は教員4名(教授1名,講師3名)にレジデント,大学院生,臨床専門専修科生15名が診療にあたっています。小児の齲蝕自体は減少していますが,重症齲蝕の小児はまだまだ多く,患者の来院動機はやはり齲蝕治療が最も多くなっています。他の来院動機としては埋伏歯や萌出困難歯のような萌出異常,過剰歯や歯の先天欠如の歯数異常が多く,小児の成長過程で起こるこのような問題に対し「適切な時期に適切な対応をする」ことが小児歯科では重要なことです。小児期の口腔管理は言うまでもなく,成人期以降にもつながる大切なものです。乳歯列期に問題があってもそれを修正し改善していくことで,将来は健康な永久歯列となることを目指していきます。

 診療内容では主に埋伏歯や過剰歯などの萌出異常や歯数異常があった小児の不正咬合や機能性の不正咬合に対して,10年以上前から矯正歯科と合同で第1期治療を行なっています。また矯正歯科で治療中の患者の埋伏歯の開窓や形態異常歯の歯冠形態修正などを矯正歯科と連携して行なっております。特に歯の萌出や歯列の成長に心配な点がありましたら,ご紹介いただきたいと思います。
 また都心では地域に障害者歯科診療所(センター)が多く設置されているため,紹介患者が中心ですが,障害児・者の治療を行なっており,歯科麻酔科とも連携し治療にあたっています。特に障害者であっても小児期には小児歯科的な治療が必要であり,スペシャルニーズ歯科の役割も担っています。
 最近の小児歯科のトピックスとしてはMIH,低ホスファターゼ症,小児口腔機能発達不全症などがあります。今回はMIH について簡単に紹介します。

MIH(Molar Incisor Hypomineralization)

 通常,全ての第一大臼歯と1歯以上の切歯が罹患するエナメル質形成不全です。症状の重症度は左右対称ではないことが特徴で,軽微なものも含めると日本人では5〜9人の1人にみられるようです。原因はわかっていませんが,影響が出ている歯の形成時期から,出産時の障害,早期産児,授乳期あるいは生後1年以内の病気,抗菌薬投与,ビタミンD不足などが考えられています。齲蝕との鑑別が必要ですが,エナメル質形成不全なので萌出直後から着色や実質欠損があることや齲蝕検知液には染まりにくいなどの特徴から判別できます。
 対応は発見次第速やかにグラスアイオノマー系のシーラントあるいはグラスアイオノマーセメントでの充填を行います。エナメル質形成不全があるので外れやすいのですが,外れたら再度充填することを繰り返し,萌出と咬合の安定を待ちます。形成不全が重度でセメント充填では不十分な症例では既製金属冠修復を行います。いずれも咬合が安定した後に最終的な修復を行います。

 このMIHのように小児の齲蝕が減少していくにつれ,新たに注目される疾患が出てきています。おそらくMIH に関しては齲蝕が多かった時代には齲蝕として扱われることが多かったでしょうし,口腔機能発達不全症に関する取り組みは以前から行われていましたが保険収載により対応しやすくなりました。時代とともに役割が変化しつつある小児歯科ですが,健全な永久歯列育成という目標は変わりません。大学病院としての役割を果たしてまいりますので,同窓の皆様におかれましては引き続きご紹介をお願いしたいと思います。

新谷誠康(小児歯科学講座教授)
辻野啓一郎(小児歯科学講座講師)

講座紹介:歯科矯正学講座/最高の教育と最新の治療を目指して(水道橋病院 矯正歯科 & 千葉歯科医療センター 矯正歯科)(同窓会報431号より)

 平素より⽔道橋病院矯正歯科および千葉歯科医療センター矯正歯科に患者様をご紹介いただき,誠にありがとうございます。本歯科矯正学講座は,1914年に我が国最初の矯正歯科治療が行われて以来109年の歴史がある日本で最も古い歯科矯正学講座であり,臨床,教育,研究で日本のトップレベルを⽬指して日夜精進しております。歯科矯正学講座は,⽔道橋病院矯正歯科において16名の常勤講座員と5名の非常勤の体制で診療を行っております。また,千葉歯科医療センターは,常勤者8名,臨床専⾨専修科生34名で診療にあたっております。(図1,2) 続きを読む

令和5年 武道始め

 2023年1月17日(火)18時より,東京歯科大学水道橋校舎西棟1階ラウンジにおいて,令和5年 武道始めが開催された。一戸達也学長,松坂賢一少林寺拳法部部長による来賓挨拶,学生代表による決意披露がなされた(柔道部3年 髙橋鵬成,少林寺拳法部2年 宮﨑真理子,弓道部3年 室町理紗,剣道部3年 木住野剛月)。その後,現役学生による各競技の演武が披露された。 続きを読む

2022年度東歯祭開催される(同窓会報430号より)

 2022年10月29,30日,東歯祭2022 Revival が,水道橋校舎新館にて3年振りに開催されました。今年度も東歯祭テーマに沿ったイメージ作品が募集され,全学生による投票の結果,3年生の澁谷朱里さんの作品(図1)が選ばれました。パンフレットの表紙を飾ったこのイメージポスターは,新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で開催できなかった悔しい思いを乗り越えて,溜まったストレスを一掃させるような力強さを感じました。また開催中の10月30日(日)に水道橋校舎別棟7階会議室にて,同窓会からの東歯祭へのお祝金(25万円)が,澁谷会長より実行委員に授与されました(図2)。実行委員からは,例年実行委員が着ているユニフォーム(今回は紫色のパーカー)と東歯祭パンフレットを贈呈いただきました。 続きを読む

講座紹介:パーシャルデンチャー補綴学講座/総合的に一口腔全体を評価し 咬合の再構成を行います。(水道橋病院 補綴科)(同窓会報428号より)

講座概要

 パーシャルデンチャー補綴学は,1歯欠損から1歯残存までの多岐にわたる部分的な歯の欠損症例に対して,局部床義歯を用いて咬合回復を行う学問です。可撤性の補綴装置という特徴を最大限に生かし,残存歯部と欠損補綴部との生物学的調和をとりながら,損なわれた顎口腔機能を適確に制御するという,非常に興味深い分野です。 続きを読む

講座紹介:老年歯科補綴学講座/食べる機能を治し支える歯科医療をめざしています(水道橋病院 補綴科)(同窓会報428号より)

 平素より補綴科宛に患者さまをご紹介下さり,誠にありがとうございます。
 当講座の歯科医師は,日本補綴歯科学会を始め,日本老年歯科医学会,日本口腔インプラント学会,日本摂食嚥下リハビリテーション学会といった各専門学会に所属しております。日本補綴歯科学会の指導医2名,専門医3名,認定医1名,また日本老年歯科医学会の指導医2名,認定医3名が在籍しており,定期的に講座内での症例検討会や勉強会を実施して研鑽を積んでおります。 続きを読む

講座紹介:口腔健康科学講座/豊かな人生のために,口腔の健康をあらゆる角度から追求しています。(水道橋病院 スペシャルニーズ歯科・ペインクリニック科、水道橋病院&千葉歯科医療センター 摂食嚥下リハビリテーション科、水道橋病院 スポーツ歯科)(同窓会報429号より)

講座概要

 口腔健康科学講座は,2015年4月に歯科麻酔学講座と小児歯科学講座からの移動組にスポーツ歯学研究室と摂食嚥下リハビリテーション地域歯科診療支援科が加わり,様々な専門家が複合されて,多様化する時代の要求に応えるべく創設された新しい講座です(図1)。口腔の健康のための学問を多種多様な知恵を絞って,イノーベーションするのがコンセプトです。現在,大学院生11名も含めて常勤者は26名です。異なる専門分野の意見がぶつかり合いかつお互いに尊重し合い,相乗効果が生まれることによって,歯科の教育, 臨床,研究に新しい風を吹かせたいと考えております。講座は,障害者歯科・口腔顔面痛研究室,摂食嚥下リハビリテーション研究室,スポーツ歯学研究室と3つの研究室に分かれていて,本館の8階(スポーツ歯学),9階(摂食嚥下リハビリテーション),11階(障害者歯科・口腔顔面痛)と教室の場所も分かれています。しかしながら,前記した相乗効果を期待して,講座内で共同研究(図2)を活発に推進しています。診療も,障害者歯科,ペインクリニック科,摂食嚥下リハビリテーション科,スポーツ歯科と4つに分かれていますが,研究同様に共同診療(図3)を活発に推進しています。新型コロナウイルス感染症が流行してからは,対面で開催していた講座全体での勉強会や懇親会が自粛を強いられていますが,それでも1カ月に1度のWebによる講座会の場で熱い議論をしています。
続きを読む

母校だより:フレッシュマンセミナー(同窓会報第428号より)《写真ギャラリー》

 今年のフレッシュマンセミナーが,2022(令和4)年4月20日(水)から2泊3日で,千葉県木更津市にあるかずさアカデミアパークにて開催された。新入生の学外セミナーは,しばらくコロナ禍の影響で中止となっていたため3年ぶりの実施である。本セミナーの目的は,1)歯科大学1年生としての学習の心構え,2)総論としての修学のモチベーションと具体的な大学での学び方等について学習,3)新入生同志の親睦である。 続きを読む