2015 TDCアカデミア 医療教養セミナー/フロントランナーセミナー
No.1「歯科医たる前に人たれ」~社会は我々歯科界に何を求めてきたか~(2015年2月26日(木))

2015 TDC アカデミア 医療教養セミナー

フロントランナーセミナー

講師:加藤武彦

 本セミナーは、東京歯科大学同窓会会員で、各分野で長年にわたり活躍されている著名な先生を講師としてお招きして行う講演会です。日々の臨床でどんな事を感じどんな事を考え、どのように患者と向き合い取り組んでこられたか、また、その臨床経験の中から、次世代へ伝えたい事などをお話しいただき、世代間での交流を目的としたセミナーです。

医療教養セミナー フロントランナーセミナー
No.1 歯科医たる前に人たれ ~社会は我々歯科界に何を求めてきたか~
講師: 加藤武彦(昭和36年卒 神奈川県・開業)
日時: 2015年2月26日(木) 19:30 ~ 21:00
場所: 東京歯科大学 水道橋校舎南棟6F会議室
定員: 60名
受講料: 1,000円
(FAXでお申し込みの上、受講料は当日受付にてお支払いください)

 私は、昭和40年代後半からの「むし歯洪水」の時、小学校で給食後に「ノンペースト」「ノンウォーター」「その場磨き」と言う手法を用いて、DMF歯数の減少を数値で出して参りました。また、ブラッシングにおけるローリング法最盛期に、これで本当に磨けるのかと横浜歯科臨床座談会の面々で実際に体験学習した後、今の毛先磨きに到達いたしました。また、在宅往診において、顎堤吸収の強い症例に対し、歯槽頂間線法則で総義歯を作ったのですが、認知症を煩った患者さんに「こんなもの、入れてられるか。」とその場で捨てられました。認知症の患者さんにとって自分の元あった歯の位置と違うところに歯の配列された義歯は受け入れられなかったのです。そういった経験から、元あった位置に歯を復元させるデンチャースペース義歯へと方向転換して参りました。
 このように、臨床の現場からどうしたら患者さんの苦しみがとれるか、小児のむし歯であり、歯周病の病原であるプラークをどうしたら徹底的にとれるかなど、よく観察し、よく考察しその方法を見いだしてきました。大学で正しいとして教えられたことに対しても、臨床でうまく行かない場合には、世界に向けた勉強をして、今の私の臨床があります。これらは全て自分の臨床を基盤にして、結果を出す努力をした結果です。(Takehiko Kato)


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