栃木県支部/令和3年度定時総会

 令和3年12月5日(日)午後12時30分よりホテルニューイタヤに於いて,オンラインも含めたハイブリッド形式で東京歯科大学同窓会栃木県支部令和3年度定時総会が開催された。
 総会は牟田具城副支部長の司会で進められ,簗瀬 昇副支部長の開会の辞で開始した。まず支部長挨拶として坂入道子支部長から,コロナ禍で例年の事業ができない状況の中での,支部でのメーリングリストの構築,Webでの研修会,役員会の開催等,新しい形での支部の対応が報告された。
 また来賓として,東京歯科大学より井出吉信理事長学長,同窓会本部より澁谷國男同窓会会長にご参加いただいた。
 井出吉信理事長学長からの来賓挨拶では,大学の現況と慶應義塾大学との統合について説明があった。大学の近況として,入学者状況,在籍学生における男女比,コロナ禍における授業の状況,国家試験結果,千葉歯科医療センターが完成し運営が開始していること,また慶應義塾大学との統合については塾長はじめ執行部が刷新されたことから新体制と引き続き協議を継続するなど詳しく説明された。
 次に澁谷國男同窓会会長よりコロナ禍における同窓会本部の活動,慶應義塾大学との統合についての同窓会の対応やあり方など説明された。
 その後,議長に選出された栁川敏夫先生の進行のもと,議事も順調に進み,藤森 洋副支部長の閉会の言葉により総会は終了した。
 続いて行われた記念講演は石川一麿先生司会のもと,「診療室ではじめよう!オーラルフレイルへの対応と口腔機能管理」と題して東京歯科大学老年歯科補綴学講座主任教授上田貴之先生によりご講演いただいた。講演内では[中間的,多面的,可逆的]を3つのキーワードとして,フレイルに関して詳しく解説された。またオーラルフレイルは口腔機能が低下した状態を示す,国民の啓発に用いられる用語(キャッチフレーズ)で,一方,口腔機能低下症は,検査結果を元に診断される疾患名であることを説明された。口腔機能管理についても,多数のスライドを用いて,わかりやすく,多面的なアプローチの必要性を説明された。食べられる能力を回復するのも歯科医師の大切な役割だが,そこに,気付きを与えて食べているという行動に移してあげるだけで患者のQOL は大きく向上するのではないかと話された。
 今回の総会は対面とオンラインのハイブリッド形式での開催になったが,メリット,デメリットはあるが,時代の状況や変化に対応した新しい形ではないかと思う。ただ,やはり1日も早く新型コロナウイルス感染症が収束し,明るい新しい日常が戻ることを切に願う。

(平成15年卒・平田 哲 記)