ふるさと自慢:米沢市は山形県の最県南にあり/山形県 米沢市(同窓会報425号より)

 米沢市は,山形県の最県南にあり置賜地方に位置します。その中心地でもある米沢市には,戦国武将上杉氏(米沢藩)の城下町で数多くの歴史スポット,「米沢八湯」と呼ばれる個性豊かな温泉,米沢牛をはじめとする絶品グルメなど,世代を超えて楽しめる魅力があります。また,松尾芭蕉が読んだ「五月雨を集めてはやし最上川」の源である吾妻連峰の裾野にひろがる山々に囲まれており風光明媚ではありますが,夏は暑く,冬は寒く豪雪地帯,日本海側気候の盆地特有の気候です。聞くと住みづらそうだなと感じる方も多いと思われますが,米沢市についてご紹介させてもらいます。
 早速ですが,まずはグルメについてです。A(apple),B(beef),C(carp) の頭文字をとって,『米沢のABC』です。
 A(apple)は,県内で最も古く寒暖の差を活かして香り高く濃縮された甘酸っぱさが特徴のリンゴです。米沢市の館山というところで栽培されているので,館山リンゴとして売られています。B(beef)は,他地域の方には米沢市と聞いて思い浮かぶのが,一番が米沢牛ではないのでしょうか。明治時代,米沢に語学教師として招聘されたチャールズ・ヘンリー・ダラスは文明開化の横浜に戻る際,米沢で食べた肉を仲間にも食べさせたいという事で居留区に持ち帰り調理し仲間が美味しさに驚愕した事で,世に広く知られるようになりました。駅弁ランキングで毎年上位をとっている『牛肉どまん中』はもう召し上がったことありますか? C(carp)は,米沢地方では,この鯉を甘煮やあらいとして食べます。上杉鷹山が内陸で水産資源が乏しい中で滋養のある食材を確保するために養殖されるようになりました。こちらでは,鯉は,お盆やお正月,結婚式等のお祝い事に欠くことの出来ない料理です。他地域では珍しく思われるとは思いますが,幼稚園,小中学校では,給食のおかずとして提供されることもあります。このほかにも,米沢ラーメンやそば,冷や汁やいも煮などの郷土料理があり,挙げればきりがありません。
 私のグルメ部門での一番のおすすめは,米沢ブランドの米沢牛です。どの部位をとっても美味しいですが,米沢牛のタンは最高です。機会があれば,一度ご賞味ください。そして,美味しいもののお供と言えば,日本酒です。この辺は,米どころという事もあり市内周辺には多くの老舗酒蔵があり,試飲もでき日本酒好きにはたまらないと思います。私事ではありますが,コロナ禍のためどこにも行けず,家族でBBQをするのがこの夏の楽しみでした。その際,そのまま飲んでも美味しい日本酒を冷凍しシャーベット状にして飲むと,また一味違いグビグビとお酒のペースが進みます。
 つづいて,観光についてです。米沢は上杉家の城下町という事もあり,名所,旧跡が多くあります。上杉謙信が祀られている上杉神社。上杉景勝,上杉鷹山,直江兼続が祀られている松岬神社。また前田慶次や伊達政宗などに関する名所,史跡などもあります。上杉神社から少し離れた所には,米沢藩の歴代藩主の墓所があり杉の木々に囲まれ厳かな雰囲気の上杉御廟所があります。そして,毎年1度,上杉祭りという大祭が,GW中に市内の河川敷で開催されます。上杉軍と武田軍が戦った川中島合戦を再現した祭りで戦国時代にタイムスリップしたような迫力を感じます。2018年にオープンした『道の駅米沢』は,地域の農産物や地酒を販売しておりお土産を買うにはもってこいです。道の駅ランキングでも2年連続受賞しています。米沢観光をするうえで欠かせない定番スポット,日程別のモデルコース,おすすめのお土産が用意されております。また同施設内には,フードコートがあり米沢牛やラーメンやそばを楽しむことが出来ます。
 最後になりますが,レジャーについて少しだけご紹介します。米沢には,米沢八湯といわれる八つの温泉があります。名湯,秘湯で,八湯の1つの小野川温泉は,小野小町が発見したとされ美肌美人の湯として有名です。また,春から秋にかけては山々の芽吹きから落葉まで四季それぞれの景色を楽しむ事が出来,サクランボ, ぶどう,りんご狩りなども市内周辺で楽しめます。個人的には中でも,秋の米沢から福島に通る西吾妻スカイバレーは紅葉の時期は最高です。そして,ウインターシーズンでは,市内には3つのスキー場がありますので初心者から上級者まで楽しめる事が出来ます。その1つ,天元台スキー場は,12月から5月のGW まで滑走が可能であり,パウダースノーを体験出来ます。スキーの後は近くの白布温泉でゆっくり休んではいかがでしょうか?夏期間は西吾妻山のトレッキングなども出来ますよ。
 以上色々書かせてもらいましたが,1回米沢に遊びに行っても良いのかな?住むのは別として…都内からのアクセスも新幹線で約2時間‼高速道路も開通し4時間‼なかなか,旅行が出来ないご時世,コロナ終息の際は是非一度ござってくだえ。おしょうしな。

(平成11年卒 山﨑  宙)