ふるさと自慢:Where is Edo Tokyo Architectural Museum? 武蔵野の自然が残る小金井公園/北多摩(同窓会報391号より)

 表題の英会話は当診療所の前で外国からの旅行者からの質問である。小金井公園内にある「江戸東京たてもの園」が国際的な観光スポットになったことを示している。今回の「ふるさと自慢」は東京武蔵野の小金井市と小平市の市境にあり公園内に江戸東京たてもの園を併設する都立小金井公園について紹介する。
 小金井公園は昭和29年に開園した広さ799,127m2の都立公園である。隣接する小金井カントリークラブとあわせて広大な緑をなしている。公園内はテニスコート16面,野球場1面,サイクリング専用ロード,そりゲレンデ,バーベキュー広場などあるが,まず江戸東京たてもの園について書く。
 江戸東京たてもの園のエリアは有料となっており500円の入園料がかかる。東京近郊の明治,大正,昭和の建物が30棟ほど移築されており当時の模様が再現されている。移築建築物のなかには万世橋交番(万世橋交差点),丸二商店荒物屋(神田神保町3丁目),武井三省堂文具店神田須田町1丁目),花市生花店(神田淡路町1丁目),など東京歯科大学のすぐ近くに建っていた建築物もある。昭和前半に水道橋で学生生活をおくられた大先輩の中には見られた記憶がある方もいらっしゃるかもしれない。それぞれの移築建築物内は入ることができ備品やはり紙,値段表,ポスターなどきちんと整備され当時の物価や様子がよくわかる。
 次に上記以外の小金井公園の魅力について書く。子供が小さかった頃はそりゲレンデでよく遊ばせた。そりは貸し出しもあるが自前で持っていくと並ばなくてすむ。1,500m2で斜度が17度の人工芝のゲレンデは,かなりスピードがでる。また,毎週日曜日にフリーマーケットが開催され何度か出展した。小さくなった子供服,型が古くなり診療室で出さなくなった歯ブラシ,サンプルに歯科材料屋が持ってきたが患者用には出す気のない歯ブラシや歯間ブラシ,歯磨剤などよく売れた。2月には100本の梅林が花をさかせる。4月には1,700本の桜が咲き,お花見で大変な人出となる。期間中は桜がライトアップされ夜桜見物も可能である。
 最後に公園周辺のグルメスポットを紹介する。“オーブンミトン”NHK「今日の料理」の講師で有名なパティシエ小島ルミさんのお店である。評判のシュークリームは260円という良心的な価格設定ですぐ売り切れる。ご主人はシェフで,同店にてキッシュなども食べられるが,ほとんどの客はケーキのテイクアウトのみである。“ウッドストック”みのもんたの「愛の貧乏脱出大作戦」で巨匠(だめ料理人に教える側)として出演した方の炭火ハンバーグのお店である。牛100%ハンバーグは中がまだ赤い生のままで提供される。切ると熱々の透明な肉汁が出るハンバーグを想像すると期待を裏切られる。“同心居”,元々野菜卸をされていた関係で地元産の新鮮な野菜を仕入れることができる。その野菜のおいしさを卓越した中華のテクニックで料理にとじ込め提供してくれる。毎年妻の誕生日に中華オードブルをテイクアウトするが,覚えていてくれ杏仁豆腐をサービスしてくれる。
 以上小金井公園とその周辺について紹介した。小金井カントリークラブのゴルフ帰り,府中運転免許試験場の免許更新帰りでも立ち寄っていただきたい。

(昭和60年卒 宇梶常幸)