愛知県支部/参議院議員 島村 大先生 時局講演会

 6月14日(日)10時より,「アイリス愛知」にて参議院議員島村 大先生をお招きし,同窓会員の他にも愛知県歯科医師連盟より渡邉正臣会長以下多くの役員の先生方にも出席頂き,時局講演会が開催された。島村 大先生は東京歯科大学昭和60年卒で,平成25年7月の参議院議員通常選挙にて神奈川県参議院選挙区で自民党から出馬し初当選され,現在,厚生労働委員会等で活躍されている。これまでも東京歯科大学は多くの議員を国政の場に送り,歯科界の発展の為に大きく寄与してきたが,現在,国会では安全保障,年金基金の漏洩の問題で揺れて大変忙しい中,政権与党の議員として活躍されている島村大先生をお招きし,国政のホットな現状をお話し頂いた。
 会は山口堅三常任理事の司会の元,中川重樹副会長の開会の辞に続き,成瀬健会長の挨拶の後,愛知県歯・連盟会長である渡邉正臣先生が来賓挨拶の中で,「ここ3年が医療界にとって一番正念場である。介護報酬が-2.7%の改定であったので次期診療報酬改定がどうなるか心配されるが,特に平成30年は医療界にとって大改革が行なわれる。医療費抑制の中で予坊,保健へと向かっていくと思うが,島村先生には今後,歯科界はどのようにしたら良いのか示唆して頂けたらと思う」と述べられた。
 続いて島村先生の講演に移り,国会議員になった経緯,今国会の状況,平和安全法,国民年金機構の情報流出問題等の話に続き,医療制度について,「団塊の世代が全員後期高齢者となる2025年問題を控える中,医療・介護・年金がどうなるか,それに向けて社会保障と税の一体改革の抜本的改革が進められている。財源の問題はあるが,本当に問題なのは厚労省の対応ではなく,我々歯科界の対応にある。診療報酬改定ではこれ以上我々が満足する点数にはならないと思う。診療報酬以外にも基金として医療904億円,介護724億円が創設されたが,これをどのように利用するかという前に,歯科界全体で何をやりたいのかを議員,国民に訴える事が大切である。歯科医師会が自分たちの要求を単に訴えるのではなく,歯科界としてやりたい事を日歯,連盟,日学歯,学会が一体となってグランドデザインを描き,エビデンスと共に発信する事が大切である。そうすれば自然と国民,企業の方から国に対してこのような歯科医療をして欲しいとの要望が出てくるのではないか」と熱く語られ,久しぶりに東京歯科大学同窓の国会議員の素晴らしい話を聞くことができた。
 最後に質疑応答が行なわれ,会は夫馬眞也監事の閉会の辞にて終了した。

(長谷部 雅志 記)