8月2日(日)に,本年度の会員家族レクリエーションが行われた。今回は,「世界遺産を見に行こう!」というテーマで,群馬県の富岡製糸場を見学するバスツアーを企画した。
例年同様の猛暑の中,30名の参加者を乗せたバスは横浜を7時半に出発した。やや遠いので,早い集合時間となったが,遅刻者もなく上々の出足である。なんといっても,今回はトイレ付きサロンバスを格安で確保できたため,朝早くからの宴会がすぐさま開始された。そして,道中混むこともなく10時過ぎには良い気分で富岡製糸場に到着した。
昨年,世界遺産に登録された富岡製糸場は,日本の近代化の幕開けに重要な役割を果たしたことが知られている。当時の日本は明治維新を迎えたばかりで,殖産興業政策を掲げた政府が急務としたのは,輸出品の要であった生糸の品質改良と大量生産を可能とする器械製糸工場の導入と推進であった。日本の工業化は製糸から始まったのである。ここで作られた生糸は横浜港から輸出されていたこと,優れものの自動繰糸機は日産製であることなど,我々の暮らす神奈川県とは実に繋がりが深いということも判り,1時間弱のガイドツアーがあっという間に感じられた。
製糸場の見学を終えて,すぐ近くの「かわら屋」へ徒歩で移動し昼食となった。昨年久しぶりに真夏のバーベキューを敢行したところ,あまりの暑さで一同辛い思いをしたため,「苦行はいらぬ。今年は屋内で!」と厳命を受けていたので,幹事は体をいたわるセッティングを行った。ここでは群馬名物,こんにゃく,しいたけ,ねぎの頭文字をとった「こしね汁」や「刺身こんにゃく」,「黄金鮎」などをいただいた。想像したよりも旨い!とお褒めの言葉を頂戴しながら,暑い中見学したのでお酒も進み,なにより快適なエアコンのおかげで楽しい食事となった。昼食後はバスで15分ぐらいのところにある「こんにゃくパーク」を訪れた。ここは,なんと日本最大級のこんにゃく製品製造工場で,“日本に古くから伝わる,こんにゃくの文化とおいしさを多くの人に伝えたい”という想いから生まれた人気施設である。その大きさにまずはびっくりし,こんにゃく製品の製造ライン見学や無料バイキングを楽しんだ。食後であるのが残念なぐらいに豊富なこんにゃくを使った食品があり,「これもこんにゃくか?」と不思議に思いながら楽しい時間を過ごすことができた。
様々な思い出を乗せて,バスはまだ混む前の関越道をスイスイと横浜へ戻り解散した。
(川越 元久記)