志学会(昭和42年卒)/総会開催

 総会前日のプチ観光もあり,今回も10数名が宇治平等院鳳凰堂,伏見稲荷神社,萬福寺,東寺等を訪れた。総会は会員32名,夫人15名の参加を得て10月17日京都ロイヤルホテルで開催された。大岡会長の挨拶のあとは会務,会計報告があり同窓会会長の矢﨑君からは学内の様子,国試の結果,大学のこれからの報告があり西棟の完成をもってTDCサグラダファミリアもひと段落の様だ。次期開催地は富山となった所で閉会,宴会の為ホテル近くの料亭「梅むら」に移動した。
 伊藤博文公の常宿でもあり,ここから料亭政治が始まったのかも知れない。
 ひと品ひと品が手の込んだ料理で時節柄松茸の土瓶蒸しに人気があった。
 和気あいあいと部屋の熱気が満ちた頃障子を開けると鴨川からの心地良い風が…夏の風物詩の一場面を垣間みた。京料理を堪能したあと三条大橋畔の小料理店で二次会,秋の夜長を楽しんだ。
 翌日の市内観光は30名程の参加でまず清水寺へ。寺は青い空と緑の木々に囲まれ絵はがきそのもので修学旅行生と外国人観光客が多い。次にさんねん坂にある美術館へ。中川(勝)幹事がTVでみて凄い,驚いたを連発,なにがどう凄いのか実体を観に訪れたのだが,そこにあったのは超絶微細精緻工芸品の数々であった。
 どう表現したらよいのか?仁丹粒に和歌一首といった所か。明治の西洋化によってこれ程の技術が途絶してしまったそうだがその血統はどこかに受け継がれて居て欲しいものである。
 その精緻さ,機会あれば一見されたい。次に円通寺を訪ねる。ここの枯山水石庭がのちの桂離宮,竜安寺のお手本になったそうである。
 観光も余りさせない,住職も気難しいご仁と聞いていたが,寺の由来など丁寧に解説して下さった。格式ある寺は違う。
 昼食の為,大徳寺に向かう。
 一休さん…一休禅師が住職をしていたり,秀吉を怒らせた千利休像がある。托鉢に使う応量器という七重の椀で頂く精進料理だがその実,食事のしかた,順序すべて修行であり椀を取り落としたりすると,即破門という厳しい戒律があるとは知らず,一行は楽しく,美味しく頂きました。
 訪れた所は少なめだったが仲々に内容も充実していた京都総会でした。

(赤穂 英生 記)