愛知県支部/平成28年度若手勉強会・社会保険研修会(共催)

 平成28年5月15日(日)13時より,愛知県歯科医師会館において東京歯科大学愛知県同窓会,若手勉強会と社会保険研修会が同時開催された。団塊の世代の700万人が全て後期高齢者となる2025年には,75歳以上の人口は2,200万人に達し,全人口の30%を占めるようになる。人口ピラミットの形もすっかり形を逆に変えてしまう。つまり高度経済成長から現在に至る日本の形と全く別の日本へと変わろうとしているのだ。その2025年まであと10年ない,いよいよ2025年へ向けカウントダウンは始まった。そんな移りゆく時代の中,至る2025年,さらにその先の未来に向け,若手歯科医師はこれからの歯科界を引張っていく必要がある。若い世代でお互いに情報を交換し,刺激しあい,学びあい,活気を失わず成長し続けようという場として,この若手勉強会は5回目を迎えることとなった。
 演者は「毎日の診療から・Ⅴ」と題し,本校卒業の若手で,現在,開業医として活躍し,勢いを増しつつある2名の先生方が講師として選ばれた。トップバッターとして平成19年卒業,江南市開業の夫馬吉啓先生から「当院で管理に苦慮したMRONJ(ビスフォスフォネート関連顎骨壊死)の1例」と題し発表が行われた。夫馬先生は大学卒業後,東京女子医科大学口腔外科で研鑽を積み,多くの学びののち数年前に父親の診療室へ戻り医院を改装,女子医大での経験を生かし地域医療に携わっている。地元に戻り,父親から引き継いだ一人の患者さんのMRONJ で大変苦労されながらも対応した経緯を,非常に分かり易く纏めて講演を行った。明日からでも実際に同じような患者さんが自院に来た時の対応をイメージすることができ,心強い話を聞け大変勉強になった。
 次に平成9年卒業,名古屋市中村区開業の宮川宗久先生より,「私の医院でのインプラント治療の推移」と題した発表が行なわれた。宮川先生は大学卒業後,いくつかの勤務医を経験の後,名古屋駅前で開業された。卒業から今日に至るまでには海外での研修や,地域でのスタディーグループでの学び等から,最新の治療の技術や知識を習得された。特にインプラント治療は時代的にとても発展を遂げた時期であり,開業当初から現代に至るまでのインプラント治療の症例をお見せ戴きながら,様々な技術や知識が変化してきた推移についてお話された。若手の先生方の発表は,毎回,先輩,後輩共にとても良い刺激となり,明日からの診療に活力を与えてくれる内容である。
 さらに,今回は愛知県歯科医師会理事で社会保険部部長の安東基善先生をお招きし,「診療報酬改定に伴う請求上の注意点や改正の重要項目について」と題したご講演を戴いた。4月の改定直後であり,最新の情報を得ることができ,集まった先生方は大変タイムリーな日程で,且つ,大変有意義な内容に満足している様子であった。
 同窓会の集まりは何を目的とするのか,ややもすると不明確になることがあるが,同じ大学で学び,同じ志を持った同志がこのような集いを継続的に行うことで,その存在意義が生まれるであろう。そしてそれはやがて歯科医師の本望である地域貢献へとつながると期待している。

(平成9年卒・井上 敬介 記)