巻頭言/共に同窓会会員として

副会長 玉井達人
副会長
玉井達人

(東京歯科大学同窓会会報 平成26年12月号/第398号より)

 11月2日の評議員会では,事業改革を進めるための重要議案と平成25年度決算と平成27年度事業計画および予算についてご承認をいただきました。
 その主題「TDC アカデミア構想」は,血脇イズム精神を基本に現代そして未来の歯科医療人はいかにあるべきかを示し,幅広い分野で活躍できる社会性を備えた歯科医師を育成することにより,同窓ひいては歯科界の発展を目指しています。
 そして「若手ネットワーク」を基軸とする若手同窓との連携は,これからを担う若い世代に対して,地域・世代を超えた支援を行うことにより絆を深め,同窓会のみならず歯科医師会が最重要課題としている未入会対策を進める原動力になるはずです。
 協議題では評議員選出の際の1県1評議員の経過措置の取り扱いについて,そして都道府県代表者会の提案があり,色々貴重な意見をいただき,大きな前進が期待できます。
 大学移転と時を同じくして構想が始まり,現実化し「若手ネットワーク」を初め「TDC アカデミア構想」の一部も実行に移されつつある改革は,120年間同窓の大黒柱であった血脇イズムを基本設計に,現代歯科界が抱える諸問題に対応できる耐震建築基準を盛り込んだ,同窓が医療人として生き甲斐のある人生を歩むための,揺るぎない支えとなる柱に架け替える大事業と言えます。
 これら重点事業の詳細については,各部門担当委員がそのつど同窓会報やホームページに掲載し,経過説明や問題提起を行っております。また矢﨑会長,執行部役員が各地域支部・地域支部連合会に出席して直接ご説明してまいりました。
 会報12月号のお届けは寒さが一段と厳しくなる季節です。お炬燵で熱燗片手に同窓会報をめくり,長い夜にはワインを傾けながらホームページを開いてみて下さい。同窓会の現状,会務執行状況,同級生の様子,学生時代の思い出,診療に役立つ事など多くの情報が得られるはずです。そして担当委員が診療時間を削り,休日を返上で取材を行い,編集・作成にかける熱い思いを感じていただけたら幸いです。
 若手同窓の皆様,日々大変お忙しいでしょうが,行事に参加して多くの物を吸収し,新風を吹き込んで下さい。先輩,諸兄会員の皆様「もう歳だから」などと言わずに,後輩や執行部にあっぱれと喝を入れに来てください。誰もが集える,実りある,楽しい同窓会にしたいと思っておりますので,ご協力よろしくお願い申し上げます。
 同窓会は来年120周年を迎えます。その伝統と諸先輩の偉業は,今も心の拠り所でありますが,120年間揺らぐことがなかった同窓会の基盤を守り支え続けて来たのは,東京歯科大学卒業生として誇りを胸に,粛々とその義務を果たし続けた同窓会員一人一人の力です。
 同窓で支部に未入会の皆様,入会のメリット?ではなく,共に医療人として自己を創造し,後輩に生き方のノウハウを伝え,卒業生である遺伝子を守り,継承して行くためにぜひご入会お願い申し上げます。