川崎支部/平成25年度水橋会学術講演会

 平成25年6月22日(土),平成25年度川崎水橋会学術講演会が,中原歯科保健センターにて開催されました。

 講師は,平成5年卒,有床義歯補綴学の石崎憲先生で,「総義歯の難症例への対応」というテーマをメインにお話していただきました。まずは,今後の補綴処置の需要予測ということで,80歳代の約半数が無歯顎者であるという歯科疾患実態調査のデータをもとに,必要とされる義歯数は今後20年間で1.5倍に増加するという予測を提示されました。

 そして,難症例に対しての具体的な対策方法として,特に印象採得の部位別の形態を解説いただき,それぞれについての設定の決め方をわかりやすい画像を交えながら,解説していただきました。以後の処置については,時間の関係で詳しく聞くことはできませんでしたが,最後に石崎先生が最近立ち上げられた顎顔面補綴治療の紹介ということで,顎義歯の症例を見せていただき,専門講座ならではの治療方法の数々に出席者も感銘を受けている様子でした。元々のご出身が川崎という事で,お互いに親近感を持った良い講演会を開催することができました。

 最後に場所を移しての懇親会が古賀会長の挨拶ではじまり,講師の石崎先生とともに和気あいあいとした会が催され,時間がたつのを忘れて,補綴についての白熱した議論が繰り広げられました。

(中田 伸一 記)