インプラント治療は確立した欠損補綴方法として、広く認められています。しかし、私たち臨床医は、自らがおこなっているインプラント治療の手技を理論的、科学的に、エビデンスを含めて詳しく解説できるのでしょうか。たとえば、ソケットリフトを併用し、満足できるインプラント埋入手術ができたとします。単に、無事終わって「良かった」で良いのですか?治療の対象となった上顎洞粘膜は、ただの上皮ではなく機能を持っているのです。万が一、損傷しても再生するのでしょうか。洞粘膜下に入れた骨補填材は、どのような機序で吸収され、新生骨の形成に必要な再血管化はどこから起こるのか。これらが説明できなければ、その治療は偶然成功したに過ぎないのです。理論的背景をエビデンスとともに説明できなければ、これは科学ではないのです。歯科医療は匠の世界ではなく、理論として後世に伝えることのできるサイエンスであるべきなのです。 続きを読む
「学術委員会」タグアーカイブ
TDC卒研セミナー2014 特別企画 インプラントセミナー
TDC卒研セミナー2014 No.6 臨床実技セミナー
「MTM新時代」
〜歯科矯正用アンカースクリューの有効性を検証する〜
(2014年10月12日)
歯科矯正用アンカースクリューが正式に認可されました。最近では、専門医向けセミナーも多く開催されております。これに関連し歯科矯正用アンカースクリューに対する情報が多くの文献から得られるようになり、一般臨床家からの注目も高くなってきました。しかし、誰でも簡単に臨床応用がおこなえるでしょうか?
そのような疑問に答えるために、口腔外科・矯正科連携診療を通して、多くの症例を手掛けていらっしゃる第一線の講師から、歯科矯正用アンカースクリューの極意にふれていただきます。MTMの基本から日常臨床において安全かつ有効に利用するための知識と技術を修得する機会を提供いたします。歯科矯正用アンカースクリューにご興味をお持ちのかたは、ぜひこのチャンスを活かしてみませんか。
TDC卒研セミナー2014 No.5 臨床セミナー
「困った…! 義歯の悩み解消します」
〜あんなこと、こんなこと…実際の症例を通して考えていきましょう〜
(2014年9月21日)
有床義歯、とりわけ多数歯欠如症例や総義歯症例では、「痛い!」「咬めない!」「落ちる!」「浮き上がる!」「しゃべれない!」「見た目が悪い!」などと患者さんが訴え、歯科医院を受診します。これらの問題の解決に向けて対応しているにもかかわらず、うまくいかなくて悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
このセミナーでは、多数歯欠如症例から総義歯症例の実例を中心に、問題点の抽出から適切な解決法に至る手順を整理していきます。
症例の見方、具体的な解決法やその手技など、患者さんの訴えに対し、どこを見て、どこから手をつけるべきなのかなど、明日からの有床義歯臨床で役に立つ実践的なセミナーです。
TDC卒研セミナー2014 No.4 臨床セミナー
「どうして定期健診を受診してくれないの?」
〜行動科学を知ろう〜
(2014年7月27日)
日常臨床において、「なぜブラッシングが定着しないのか」「なぜ定期健診に応じてくれないのか」という場面は多いのではないでしょうか。そのような時、「患者さんが口への関心が低いから仕方がない」と、その原因を患者さんの責任にして、あきらめていませんか?
う蝕や歯周疾患は生活習慣病であり、口腔内に対する対応だけでなく、生活習慣へのアプローチも不可欠です。
患者さんの行動を分析・理解してブラッシング指導、治療内容の説明に役立つコツを学べます。
「どうして定期健診を受診してくれないの?」を行動科学でひもといてみませんか。
歯科医師だけでなく、歯科衛生士などコ・デンタルスタッフにも大変有意義なセミナーです。
TDC卒研セミナー2014 No.3 臨床セミナー
「診療の基本技術」
〜日常臨床のHow to〜
(2014年6月22日)
保存処置、補綴処置といったそれぞれの手技を理解していても、現場では歯の状況が個々に異なり、臨床経験が少ない歯科医師はその対応に迷うこともあるでしょう。
本セミナーでは、臨床における基本手技を確認しながら様々な場面、状況でどう対応したらよいか、臨床例をもって紹介いたします。卒直後の先生にとっては、臨床対応力を高める第一歩となるような内容を、すでに臨床経験がある先生方には、治療のバリエーションが広がるようなヒントをお伝えいたします。
TDC卒研セミナー2014 No.2 ベーシックセミナー
「初診時に求められる診査・診断のスキル」
〜X線写真から始まる歯科診療のベーシック〜
(2014年5月18日)
初診の患者さんに対して、医療面接、口腔内診査などをおこない治療をはじめています。しかし、重度歯周炎や多数歯う蝕、補綴処置が絡んでくると、一口腔単位で的確な診査診断がなされていなければ、治療はうまくいきません。治療を成功に導き、患者さんと長くお付き合いするには、診査時の問題点を抽出、予後を予測した治療計画を立案することがその第一歩といえるでしょう。
スモールグループディスカッションを通して、初診時の症例から問題点を読みとるポイントを考えていきます。講演では、診査に必要不可欠な“良いX線写真”について理解を深めていただきます。また、治療頻度が高く画像診断との関連が深い歯内療法について、診断と治療の基礎に関する講演も企画しました。
臨床研修医や若手歯科医師にとって明日からの臨床ですぐに活かせるセミナーです。
TDC卒研セミナー2014 No.1 臨床実技セミナー
「極めよう!! 外科小手術と顎顔面の解剖学」
(2014年4月20日)
日々の診療で、埋伏歯の抜歯に躊躇したり、膿瘍切開の仕方に迷ったり、外科処置に不安や悩みのある先生方もおられるのではないでしょうか。本セミナーは、そのような先生方を対象に臨床と解剖学をリンクさせ、外科小手術を基本からブラッシュアップしていただくために企画しました。
講演では、小手術の臨床に必須な知識、手技のコツ、陥りやすいミスなどを詳しく解説いたします。さらにその内容に合わせて、解剖学の面からも解説を加えます。
実習では、マネキンに装着した模型を使用し、経験豊富な口腔外科専門医から基本手技を直接習得していただきます。また、顎骨周囲組織の剖出と多数の解剖標本の見学をおこなうことができます。
この機会に外科処置を見直されてはいかがでしょうか。もちろん一から外科処置を学びたいという若手の先生方の受講も歓迎いたします。
巻頭言/同窓会120周年に向けて ~同窓会アカデミア構想~
事業推進部常任理事
小林慶太
(東京歯科大学同窓会会報 平成25年10月号/第393号より)
若手同窓の同窓会離れが懸念されている。卒業と同時に同窓会会員となり退会規定はないのであるから,同窓会離れと言っても会員数が減少することではない。しかし,現実には支部未加入による同窓会離れが指摘され,課題となっている。
日本歯科医師会に目を向けても,これから歯科医師会を背負うべき年代の会員数が目に見えて少ない状況である。
同窓会に帰属意識を持たない会員の増加は,結果的に日本歯科医師会未入会者増加による組織力の低下を招き,延いては歯科医療の地盤沈下を誘引することとなる。国民の歯科口腔保健を担う組織が確固たるものでなければ,歯科保健行政は迷走し歯科医療従事者として,歯科医療に誇りと夢の持てる将来を期待することは出来ないであろう。 続きを読む
学術研修委員会、全員発表のお知らせ(2013年11月13日)
同窓会学術委員会ではセミナーの企画、運営のほかに、同窓会の生涯研修を考える上でも、また、自分たちのスキルアップのためにも、毎月第2水曜日に症例検討会を行っております。
内容は各委員が2ヶ月にわたり症例提示を行い、その症例を参加した委員でディスカッションしていくというものです。
今回はその一環として、テーマを決めて委員全員での症例発表を下記の通り行います。
同窓会員皆さまからの様々なご意見を頂きたいと思います。参加は自由ですので、是非ご参加いただきますようご案内申し上げます。
日時: | 11月13日(水) 19:00~ 13階A教室 |
---|---|
内容: | 「大臼歯!!」 エンド、ペリオ、欠損、CR、デンチャー、Br、インプラント、MTM・・・ 一歯単独でも、一口腔単位の症例でも可 |
制限時間: | 5分(時間厳守) 質疑応答2分 |
ご興味ある方は下記委員までご一報下さい。 (もちろん直接当日会場にいらして頂いても結構です。) 加藤賢祐(S62年卒)dsm(アットマーク)dc4.so-net.ne.jp 山本雅通(H6年卒) masamichi_8148(アットマーク)ybb.ne.jp (※「アットマーク」を「@」に変更してください) |
事業推進部 学術委員会
TDC卒研セミナー2013 特別企画
「インプラントの極意4日間コース」
(2013年6月22・23日・ 7月20・21日(全4日))
TDC卒研セミナー2013 特別企画
「インプラントの極意4日間コース」
近年、インプラント治療はその治療法も多岐に渡り、継続して研修を受けて新しい知見を得ることが必要になってきています。一方で「温故知新」とも言われるように、基本的な知識や技術の習得も欠かすことはできません。昨今のインプラント治療を巡る、社会的評価の低下に対し、知識を整理し、基礎を固め、応用力を高めることが、今こそ必要なのではないでしょうか。
そこで、近代インプラント治療の祖であるブローネマルク教授の直弟子である小宮山彌太郎先生から、インプラントの基本を修得するセミナーを開催いたします。是非この機会にご参加いただき、日々の臨床にお役立て下さい。