平成30年11月3日文化の日,母校本館13階講義室において「第6回新進会員のつどい」が開催されました。今年のテーマは「これが私のスペシャリティ」というテーマをもとに,根津 崇先生(H17年卒), 大川延也先生(S52年卒),山本雅通先生(H6年卒)の熱い思いをお話しいただきました。
今年度はテーマが少し難しいかなと思っていましたが,ふたを開ければどの先生方もとても分かりやすく,そしてなにより先生方の専門分野にとどまらず,今の自分になるまでの成長の過程や,環境など含めて温かいお話しをしてくださいました。
根津先生は今の自分の存在意義やお父様からの医院の継承にあたって苦労された数々のエピソード,矯正治療においてシステム化することの重要性など様々な症例を交えてお話しいただきました。最近は女性歯科医師が増えているので,これから矯正を専門にしたいと考えている女性の先生にもとても参考になるお話しだったのではないでしょうか。
大川先生は在宅という一瞬ハードルの高いお話しかと思いきや,お父様の介護を経て,在宅での歯科の重要性,歯科医師としての役目などをとても分かりやすくお話しいただきました。大川先生から若手のドクターへは「今興味あるものをしっかり勉強することが大事」というお言葉をいただきました。ぶくぶく体操私もやりたいと思います。
山本先生は今回の講師の先生の中で,最も若手ドクターに近い診療形態の先生だと思います。
若かりし日に患者さんに診療を拒否されたことやそこからどうアプローチして信頼を得ることになったのかなど,誰もが経験するであろうリアルな話をしてくださいました。もちろん,臨床においてのポイントも沢山の映像と共にお話しいただきました。
世の中には多くの勉強会やセミナーがある中で,知識・技術だけではなく,歯科医師としての在り方,まさに「歯科医師たるまえに人間たれ」が生きている,現場の生の声を聴くことができる機会はなかなかないと思います。そしてまた,どの先生方も感謝の気持ちを忘れることなく,謙虚な姿勢で日々の診療を行い,卒業して何年経っても研鑽を積むことを惜しまない,そんな大きな背中を見ることができました。
会終了後は,会場を本館西棟にうつし,懇親会が行われました。
今回は「女性活動推進委員会」の情報交換会も別室にて開催されており,合同で行われました。懇親会では講師の先生方とより近い距離で会話ができ充実した時間を過ごしている姿が見受けられました。
私も4年前講師として新進会員のつどいで話させていただきました。そして今回は同窓会広報という以前とは違う立場で関わりました。講師ではないのでゆっくりと拝聴できました。今回の講演は卒後16年目の私が聞いてもとても素敵なお話ばかりで,本当に若手の先生方がもっともっと積極的に参加して聴いて ほしい内容でした。卒後1年目から5年目までという若手限定,だからこそ講師の先生方も,若い今だからこそ伝えたい事,知っていてほしいことを惜しみなく後輩たちへ伝えてくれる,そんな機会なかなかないのではないかと思います。きっと来年も素晴らしい新進会員のつどい講演が行われることと思います。 ぜひ多くの若手歯科医師に参加してもらいたいと思います。
(取材・広報部 小川志保)