神奈川県支部連合同窓会 学術講演会 |
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演題: | 「インプラント治療・変化する社会への対応」 |
講師: | 奥羽大学歯学部 関根秀志教授 (昭和62年 東京歯科大学卒業) |
日時: | 令和元年6月1日(土) 19:00~20:30 |
場所: | 神奈川県歯科医師会館 地下大会議室 〒231-0013 神奈川県横浜市中区住吉町6-68 TEL: 045(681)2172 https://www.dent-kng.or.jp/ |
改元を迎え、夢と希望を託された新元号「令和」。その元年に行われるに相応しい東京歯科大学神奈川県支部連合同窓会学術研修会の開催が決定いたしましたのでお知らせします。
我々歯科医師は人々の健康を維持するため口から美味しく食べる生活を守る仕事に就いています。同窓各位におかれましては、大学卒業後も患者さんの口腔内環境の改善、疾病予防、咬合、咀嚼、嚥下などについては率先して知識と技術を磨いていらっしゃることと存じます。超高齢社会の今、口腔機能を如何にして回復するかは、まさに生活を支える医療の担い手として、患者さん個々に対応した広い視野を持った治療が必要となります。そのためには単に欠損部を補綴するということではなく、将来を見据えた補綴治療が重要であり、インプラント補綴についてはより長期的な視野に立った治療計画が必要になります。インプラントを治療に組み入れて行うにあたっては、社会状況並びに疾病構造の変化に見合った治療が選択されなければなりません。そこで今回本学を卒業後、補綴第三講座で研鑽を積まれ、現在奥羽大学歯学部歯科補綴学講座 口腔インプラント学教授を務められている関根秀志教授をお招きして、インプラントを用いた咬合回復を超高齢社会の中でどのように選択すべきか、咬合回復の問題点に視野を当てた内容でお話し頂きます。
今回の講演会は、インプラント治療を日常臨床に取り入れている先生方は勿論、若手の先生やインプラント治療を行わない先生にも有意義な講演内容になっております。講演内容にご興味のある神奈川県以外の本学同窓会の先生方のご参加も歓迎いたします。また、演題・内容にご興味ある同窓以外の先生や歯科関係者の方にも、多数のご参加を頂けますようお声がけいただければ幸いです。
東京歯科大学神奈川県支部連合同窓会
会長 西山 潔
抄録「インプラント治療・変化する社会への対応」
奥羽大学歯学部 歯科補綴学講座 口腔インプラント学
関根 秀志
近年,インプラント治療に関する高い治療成績が多数報告され,ブリッジや可撤性義歯による咬合回復に加えてインプラントの応用頻度が高まっています.翻って,従来の欠損補綴法に対して,インプラント治療は,患者・術者の双方にとって負担の大きな治療であると考えられますが,大きな問題を生じずに順調に一定期間を経過できた場合には,患者さんには大きなご満足をいただくことができます.
しかしながら,経過が長くなりますと,程度の差はあるものの何らかの問題を抱える頻度が高まります.「うまく治療できたならば,ノントラブルで一生使える・・・」という訳にはいかないのが,インプラント治療の実情です.さらに,超高齢化が進む本邦では,これまで世界のどの国々でも経験していないようなインプラント治療の施術や経過に直面することとなります.インプラント体やその上部構造に生じる変化への対応に加え,患者さんご自身の変化への対応は必ず求められることとなりますので,修理しやすく,負担を少なく再治療が可能な構造や設計が求められます.
一方,一般の歯科治療とともにインプラント治療にもデジタル技術の応用が広がりを見せています.ヒトの手によってつかさどられていた技術の一部を機械に担わせることが可能となった範疇は狭くありません.使用可能な材料が増え,コストを抑えることに期待が寄せられています.このたびの講演会では,デジタル技術の導入に際して,従来の治療法とはことなる注意点について考えてまいります.
講師略歴 | |
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昭和62年 | 東京歯科大学 卒業 |
平成4年 | 東京歯科大学 大学院歯学研究科(歯科補綴学専攻)修了 歯科補綴学第三講座(局部義歯学) 助手 |
平成 9年 | 東京歯科大学 歯科補綴学第三講座 講師 |
平成15年 | 米国ワシントン州 ワシントン大学 Visiting Scholar |
平成16年 | 東京歯科大学 水道橋病院 口腔インプラント科 科長 |
平成19年 | 東京歯科大学 口腔健康臨床科学講座 口腔インプラント学分野 准教授 |
平成26年 | 奥羽大学歯学部 歯科補綴学講座 口腔インプラント学 教授 (現職) |
日本補綴歯科学会 専門医・指導医,日本口腔インプラント学会 専門医・指導医 東京歯科大学 非常勤講師 |