ふるさと自慢:東京都町田市のご紹介/町田市(同窓会報414号より)

 町田市は今年(2018年現在)市制60周年を迎え,東京都の多摩地区の市で2番目に人口が多く約42万人が住んでいます。地図で見ると東京都の下(南)の方で神奈川県に半島のように突き出た形をしています。市域には東から東急田園都市線,小田急線小田原線,京王相模原線が貫きそれらをJR横浜線が横切っています。町田駅へは東京都心の新宿から小田急線の特急ロマンスカーで約30分,横浜のみなとみらいの桜木町駅からも横浜線の直通電車で約40分と東京都心にも横浜にも便が良く,そのため乗り換え客が多く小田急線では乗降客数が新宿に次いで第2位です。また新幹線にも新横浜駅まで20分で乗り換えができます。また隣接する横浜市との境には東名高速道路の横浜町田インターがあり交通情報で名前を聞いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。こちらを経由して大阪・広島方面から横浜行きの高速バスも立ち寄ります。また羽田空港との間に直通バスも通っており空港から乗り換えなしで行き来できます。昔から商業が盛んで商圏人口100万人と言われたこともありましたが近年は隣の相模原市などの発展がめざましく減少が危ぶまれています。町田駅前にはバスセンターがあり東京都内なのですが乗り入れるすべてのバスが神奈川中央交通(通称カナチュウ)です,そのため“神奈川県町田市”などと間違えられることがあります。商店街でよく取り上げられるのがレトロな仲見世商店街で,テレビなどに出る店には始終行列ができています。駅前はビルが林立していますが少し離れると緑が多く自然が豊かでまだ里山の風景が残っています。鶴川地域には白洲次郎と正子が戦時中疎開してきて居を構えた武相荘があり中は有料で公開されており,観光バスも立ち寄るそうです。市内を流れる恩田川の両岸には沢山の桜の木が植えられ春には大勢の花見客で賑わいます。またこの辺りでは里山と川の流れが近いので都内では珍しいカワセミが見られ,カメラを持った野鳥愛好家を沢山見かけます。因みに町田市の鳥はカワセミで町田市がホームタウンのサッカーJ2の町田ゼルビアのマスコットのゼルビーはカワセミです。近年テレビや雑誌で取り上げられるのは新東京100景にも選ばれた薬師池公園やその向かい側にあるリス園でタイワンリスが放し飼いになっていて訪れた人の手から餌を食べるのが有名です。その奥の北部丘陵ではフットパスが行われており新選組の土方歳三や近藤 勇が剣術の稽古に通った道筋なども載ったガイドブックを観光案内所で販売しています。また日本では数少ない版画美術館では様々な企画展が催されています。また最近,東急田園都市線の南町田駅周辺が再開発中で,開発主の東急不動産は第2の二子玉川を目指すとしていて来年度の開業をめざしているようです。完成するとスヌーピーミュージアムも移転開業するそうです。一見すると東京都の南のはずれにあるような町田市ですが空港や新幹線から意外にアクセスがあり,都会と田舎の風景を楽しむことができます。パシフィコ横浜で学会等の折に一度おいで下さい。

(昭和59年卒 笠井  徹)