山梨県支部/定時総会ならびに学術講演会

 平成24年12月1日(土)午後2時より,甲府の古名屋ホテルにて,平成24年度定時総会,学術講演会,懇親会が開催されました。

 定時総会は,金山昇専務理事の司会のもと,小林正仁副支部長の開会の辞で始まり,逝去された雨宮彦一先生,勝俣體明先生,早川武則先生に黙祷を捧げました。続いて三木正夫支部長より,山梨県における近況報告と,毎月14日に開催している親睦会,通称『14日会(とうしかい)』で,定期的に身近な講師を募って学術講演会を開催することで充実し,進化していると話しました。次に来賓として,同窓会本部より宮地建夫副会長が最近の同窓会の動向や,学生と同窓会の関わりの重要性,血脇記念ホール建設における寄付の意義など,とても分かりやすく説明していただきました。本大学より髙野伸夫千葉病院長が,大学移転の進行状況と,今年も順調に高い国家試験合格率達成と,さらに発展した教育の現状報告がなされ,昨今の入学金引き下げ競争に対して,東京歯科大学という確固たるブランドを強化して立ち向かっていくと熱く話されました。同窓として誇りに思うのと同時に背筋がピンと伸びる思いがしました。続いて,村松久中先生(叙勲旭日双光章),早乙女通先生(文部科学大臣表彰)のお祝い,その後,議事は滞りなく進行し全認定議案も満場一致で可決・承認されました。

 学術講演は,米国口腔顔面痛学会認定医,静岡市立清水病院口腔外科の井川雅子先生より「非歯原性歯痛~歯には異常がないのに,なぜ“歯痛”を訴えるのか?~」と題して講演をいただきました。井川先生は山梨県支部会員である阿久津葉子先生の実姉ということで,山梨に所縁のある先生ですので,待ちに待った講演でした。痛みを主訴に歯科医院に来院する患者さんの中に,身体的な異常が見当たらずやり過ごしてしまうことや,必要のない処置をしてしまうケースをわかりやすく話してくれました。実際,講演を聞いた後,群発頭痛で悩んでいる友人であったり,のどと耳の痛みを訴える患者さんが来院したりと,決して希なケースではないと実感しました。後悔のない患者さんとのかかわりをする上でも,今後,さらに研修に励み,熟知する必要性を改めて痛感しました。

 その後,懇親会に移り,垣根を越えた交流を楽しむことが出来ました。充実した時間を演出するのに,甲州ワインが一役も二役もかっていたのは言うまでもありません。

(阿久津司郎 記)