副会長
佐瀬 俊之
(東京歯科大学同窓会会報 平成24年8月号/第387号より)
東京歯科大学同窓会副会長に任命されました,昭和46年卒業の佐瀬俊之でございます。本部同窓会という大きな組織の経験がなく,地区の同窓会組織と比べるとスケールが大きく,内容も違う運営に戸惑いを感じますが,矢﨑会長の目指す目標に少しでもお役にたてるよう頑張ります。
始めに少し時間が立ちましたが昨年3月11日の東日本大震災において多くの方が被害を受け大変な思いをなされました。同窓会では6月に宮城県に視察を兼ねて行ってまいりました。実際に見ると,瓦礫の処理が進まず,又海辺は津波に流された後,まだなにもないという状態であり,復旧はまだまだという感じでした。この出来事は日本人の考え方を変えるほどの大きな出来事で決して忘れてはならない事だと思います。一日も早く震災に遭われた皆様が元の生活が戻りますようお祈りいたします。
矢﨑会長は,会員にとって明瞭で身近な同窓会をめざす,と言われており,「より強い会員との連携と母校への支援」を目指す最大のテーマとしております。
さて,私に与えられた担当は大学連携,大学移転でございます。ご存知のように現在大学は移転に向け大きな進展を見せております。すでに4月から「さいかち坂校舎」にて新入生の授業がはじまり,水道橋病院では一部診療が始まり,活気に満ちた状態です。水道橋移転に目が奪われがちでありますが,わたしが住んでおります千葉病院は以前と変わらず地域の要として地元歯科医療や住民にたいし大きな役割を担っております。この千葉病院を長く残していただければと思っております。大学連携担当としては水道橋移転と千葉病院両方を考えていきたいと思っております。さて,もうご存じでしょうが第105回歯科医師国家試験の合格率が国公立を含めた全歯科大学の中で第1位の成績であった事(新卒98.4%,既卒91.4%)は同窓として大いに誇り高いことでありました。その中でも既卒者の合格が24名中22名と驚くべき成果を上げたことは東京歯科大学の努力は大変なことであると感じます。卒業した同窓を国試合格まで面倒を見てくれる大学はあまり聞いたことがありません,国家試験担当の先生方,事務の方に感謝の念を禁じえません。現在,私立歯科大学は,受験生の減少などにより極端なダンピングが始まっており,大学の生き残りをかけ熾烈な競争が始まっております。同窓として誇り高き伝統ある東京歯科大学が今後とも歯科界の雄としていてほしいと願うものであります。これには同窓の支援が欠かせません。経済の低迷,政治の混乱,昨年3月に起きた東日本大震災と取りまく環境は決して良くはありません,一人一人ではやれることは小さいですが,まとまれば大きな力です。同窓がまとまり母校にご支援くださるようお願いいたします。今建設中の新校舎に同窓の象徴となる血脇記念ホールが作られております。ホール建設の募金が予定額の3分の1程度であります。大学も国家試験,研究と頑張っております。同窓が誇りを持って言える大学として発展,充実をしております。その後押しを是非とも我々同窓がしたいと思います。よろしくご協力のほどお願いいたします。