会長
矢﨑 秀昭
(東京歯科大学同窓会会報 平成24年2月号/第385号より)
昨年11月に開催されました評議員会におきまして,120年に及ぶ伝統のある東京歯科大学同窓会の会長に選出され,身の引き締まる思いがしております。
前会長で名誉会長の大山先生はじめ前役員の皆さまにおかれましては,同窓会の機構改革や東日本大震災への対応など,誠に精力的に取り組まれ,多大な実績を上げておられます。さらに地域選出理事の方々におかれましては,同窓会の改革・運営について,各地域の立場から大変有意義な提言等をされておられ,これらの意見を十分に今後の会務に反映させて戴く所存です。
私は同窓会の改革をさらに促進し,また評議員会における選挙規則等を明確にし,会員にとって明瞭で身近な同窓会となるよう努力致します。本執行部として「より強い会員との連携と母校への支援」を目指すべき最大のテーマとしております。
同窓会の最大の懸案事項は,会員は原則として各支部に入会することとなっておりますが,現状におきましては約1/4以上の会員の方々が支部未入会となっております。現在は支部未入会の会員の方々には直接本部より会費納入のお願い等についてのご連絡をしておりますが,十分な連携が取れていないのが現状です。特に若手の会員の方々の支部未入会と,それに連動した会費の未納が顕著となっております。前執行部におきましても,若手会員のための支援セミナーの開催や,卒後研修セミナーへの優遇処置など様々な対応をしてまいりましたが,その効果は難しい状況です。
本執行部におきましては,各支部への入会の推進を強力に図るとともに,若手の会員や,最近,特に多くなっている女性の会員,お一人お一人との連携を図るためのプロジェクトチームを作り,総力を挙げてこの問題に取り組みます。また,大学の協力を戴き,学生や研修医の時から,同窓会や歯科医師会活動の社会的意義とその重要性についてアピールするなど,将来を見据えた対応も図っていきます。
本年4月からの水道橋での新入生の授業の開始に向けて,「さいかち坂校舎」の新築など母校の東京への移転工事は順調に進行しております。しかしながら現在,私立歯科大学は,受験生の激減などにより,極端な学費のダンピングなど,生き残りを賭けた大学間の熾烈な競争が生じております。
同窓として,この伝統に育まれた母校が今後とも歯科大学の雄として存在し続ける事がなにより大切なことです。母校の移転事業に対しての同窓のご支援も,現状におきましては歯科界の低迷も重なり,期待しております結果が出ておりません。
同窓の皆さまには歯科大学の状況をよくご理解賜り,母校への物心両面にわたるご支援を宜しくお願い申し上げます。
各支部とのネットワーク,ホームページ等を活用し,迅速なる情報の提供など会員の皆さまとのさらなる連携を図っていきます。会員皆さまの同窓会への絶大なるご支援を心からお願い申し上げます。