東京歯科大学OB合唱団/第38回定期演奏会OB会

 晩秋の平成23年11月20日(日),東京歯科大学OB合唱団は第38回定期演奏会を東京八重洲「東京建物八重洲ホール」において開催しました。当日は天候にも恵まれ,100名を超す来場者の中,2年間の練習の成果を披露することができました。開演に先立ち,OB合唱団副代表森下正教先生(昭和44年卒)からご来場頂きました皆様へご挨拶がありました。

 演奏会は,OB合唱団員として長きに渡り共にステージに立っていましたが,平成22年9月にご逝去されました橋本健先生(昭和46年卒)を偲んだ追悼のステージで開幕しました。第1ステージは,橋本先生がご活躍されていた時代に演奏会で熱唱した男声合唱組曲「水のいのち」から「雨」やロシア民謡「ともしび」など4曲を選曲しました。曲の間では,森下先生から選曲に至る経緯やOB合唱団での橋本先生の活躍,演奏会目前に開催する合宿での夜を徹しての語らい,毎回の練習後に開催する懇親会と称した飲み会などでのエピソードを交え,橋本先生と共にステージに立った演奏会を思い出すステージとなりました。

 第2ステージはヨーロッパの歌曲,「Der Lindenbaum」,「Heidenröslein」などを原語で歌い,第3ステージでは男性4人のボーカルグループであるデュークエイセスが1960年代に発表した『にほんのうた』シリーズにある名曲から「女ひとり」,「筑波山麓男声合唱団」など4曲を披露しましました。このステージは,青山悟先生(昭和49年卒)が日頃の診療の合間に練習したとは思えない見事なヴァイオリンやフルートによる伴奏を行い,また齋藤正先生(昭和54年卒)の客席から笑いや涙を誘う演出を交えたステージの中,和やかな時間で経過しました。最後の第4ステージは,この2年間で最も時間を費やし練習に励んだ,作詞:山之井愼,田中清光作曲:佐藤眞による男声合唱組曲「旅」の7曲全てを歌い上げ,全団員が日頃の練習以上の成果に大満足する中,スタンディングオベーションでプログラムを終えました。

 ステージと客席が一体化した本ホールの特徴が功を奏し,約1時間30分の演奏会も終始和やかに進行しました。最後に小池平一郎先生(昭和46年卒)から御礼のご挨拶があり,来場者とともに「大地讃頌」の大合唱で演奏会は幕を閉じました。なおOB合唱団の美声をまとめる指揮は,桐朋学園大学准教授,OB合唱団常任指揮者谷茂樹氏,またピアノ伴奏は二期会研修所ピアニスト河野紘子氏にお願いいたしました。

 演奏会終了後,場所を「東京八重洲ターミナルホテル」に移し,懇親会を開催しました。懇親会は,東京歯科大学混声合唱部部長を長年務めていただきました高添一郎名誉教授の乾杯のご発声で,混声合唱部OB,OGをはじめ団員家族,友人など多数がワインと料理を楽しみながらの歓談の輪が広がりました。終始和やかに懇親会が進む中,参加者全員で「市川逍遙歌」を合唱し,記念撮影の後,次回の演奏会開催を約束し,お開きとなりました。

(昭和57年卒 久保周平 記)