「新進会員のつどい」ご案内(2013年7月28日)

若手ネットワーク 新進会員のつどい(2013年7月28日)

 今年度より東京歯科大学同窓会では、若手会員の活躍を期待し、卒後5年以内の会員を対象とした「新進会員」制度を取り入れることとなりました。そこで、新進会員制度発足を記念し、「新進会員の集い」を開催いたします。

〜卒後5年までの先生へ〜

奮ってご参加下さい。当日は、若手会員による講演、懇親会を予定しております。
もちろん無料です。(6月初めに、同窓会事務局より出欠の案内ハガキが届きます)

「新進会員のつどい」

日程:
  • 同窓会説明
  • 若手会員による講演
    1. 柳沢 哲秀先生(平成21年卒)
      Microendodontics
      ―肉眼では見えない根管治療の世界―
    2. 山村 啓介先生(平成20年卒)
      支台歯形成を見直そう
    3. 八木 洋二郎先生(平成21年卒)
      Direct Bonded Restoration
      -Esthetic Restoration by Flowable Resin-
    4. 黄地 健仁先生(平成23年卒)
      次世代の標準治療を目指して
日時: 平成23年7月28日(日) 13:00〜
場所: TDCビル13F(水道橋校舎)
懇親会: TDCビル14F 16:00〜 (17:30 終了予定)
会費: 無料
対象: 本学同窓生・卒後5年以内

Microendodontics −肉眼では見えない根管治療の世界−

柳沢 哲秀(平成21年卒)


 幸運なことに、根管治療専門医の先生のもとで、研修医として学ばせて頂いた以来、マイクロスコープを用いた根管治療は、私の歯科診療において、無くてはならないものになっています。また、昨年度、藤本研修会補綴コースパート1を受講させて頂き、論文を読み、そのエビデンスに基づいた治療の重要性を感じました。東京歯科大学の図書館は多くの論文が揃っていて、大学で論文をコピーし、読み、常にエビデンスを意識しながら根管治療を行っています。歯内療法を勉強していて感じることは、学生時代よりもはるかに学ぶべき事の多さです。今回はその内容を、私がマイクロスコープを使って治療した症例とあわせて紹介致します。

 偉そうなことを言って申し訳ありませんが、少しでも皆さんの診療のお役に立てれば、私はうれしく思います。


支台歯形成を見直そう

山村 啓介(平成20年卒)


 より良い歯冠修復や補綴をするためには、原則として生物学的条件、機械的条件、審美的条件に配慮し、それに基づいて形成を行うことの重要さをこの6年間臨床を通して学びました。なかでも生物学的条件では歯牙や歯周組織に対し留意すべき点が多く、今回の講演では卒業されて5年目までの先生方を対象に、支台歯や窩洞を形成することによる歯髄為害作用、歯周組織侵襲のリスクや、それらを保存・保護するためにどのようなアプローチが必要かを、今現在の私の観点からお話しできればと思います。また、近年需要があるマイクロスコープを使った治療について、私の治療内容と合わせてご紹介させていただきます。


Direct Bonded Restoration −Esthetic Restoration by Flowable Resin−

八木 洋二郎(平成21年卒)


 現在、審美修復において様々なマテリアルが開発されているが、それぞれ利点と欠点が存在する。今回はMIに重点を置いて考える。最近のコンポジットレジンの性能は日進月歩に進化しており、特にGCが開発したフロアブルレジンであるMIフィルにおいてはペーストタイプのレジンをしのぐほどである。フロアブルレジンは操作性がよく多様な局面での使用が望まれているが、その性質上、隣接面や咬合面形態の付与が困難である。しかしそれが可能となれば今後さらに需要が多くなっていくであろう。各メーカーの研究により更なる物性と審美性を持ったフロアブルレジンが開発されることは明らかであり、術者が使いこなすことができるのであれば、それは最もMIで、かつ審美的な治療となり、歯科治療において最も求められるものとなるはずである。今回は、フロアブルレジンの特性を生かした審美修復について述べたいと思う。


次世代の標準治療を目指して

黄地 健仁(平成23年卒)


 歯や歯槽骨、顎骨の喪失は著しい口腔機能やQOLの低下を引き起こす。現行の標準的補綴治療は人工物であり、中にはインプラント周囲炎などの深刻な問題も生じている。

 歯周病によって失われた組織に対する再生療法の標準治療であるエナメルマトリックスタンパク質に関してさえ、原料が他科動物由来の歯胚タンパク質であるなど、多くの問題が残っている。これらの問題を解決するために、幹細胞を用いたこれまでにない発生学的根拠・科学的根拠に立脚した口腔顎顔面領域再生医学研究を目指す。


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