「赤松 正先生の教授就任をお祝いする会」開催される(同窓会報408号より)

宇梶 常幸(昭和60年卒)

 去る平成29年2月18日に東京ドームホテルにおいて,赤松 正先生が東海大学医学部外科学系形成外科学領域教授に就任されたのを記念し講演会並びに祝賀会が開催された。まず赤松先生のご略歴であるが,昭和36年1月12日生,お父様赤松英一先生は神奈川歯科大学口腔診断学教授,昭和54年東京歯科大学入学,卒業後東海大学医学部2年生に編入,医学部卒業後,形成外科学講座に入局,平成28年形成外科学教授に就任された。
 講演会では,顎変形症,先天異常,口唇・口蓋裂などの症例を提示された。口蓋裂症例では,言語習得のためには早期のオペが望まれ,反面外科的侵襲による成長抑制が懸念される。それを防ぐために低侵襲の治療法を考案された。生後2カ月の新生児の口蓋部にプレートをピン止めし,ワイヤーの矯正力で口蓋裂部を縮小するLatham の治療法を改良した東海大式POA(palatal orthopedic appliance)装置を紹介された。審美的問題のためマスクをはずせない少女との会話を克明にカルテに記入し,彼女の悩みに耳を傾ける。私は「名医ではなく良医でありたい。」などの発言から,赤松先生の臨床に対する真摯な姿勢が伝わった。
 祝賀会では,50名の同級生が集ってくれた。三春会会長である湯澤邦裕先生の乾杯で始まり,東京歯科大学口腔病態外科学教授片倉朗先生,東京歯科大学微生物学教授石原和幸先生,慶應義塾大学医学部歯科・口腔外科学教授中川種昭先生,東海大学医学部外科学系口腔外科学領域教授太田嘉英先生,同じダブルドクターの立場から田中祝先生,参議院議員島村大先生からご祝辞を賜った。同級生だけの気軽な会にするため,「先生」と呼ばずに,君,さん,ちゃん,あるいは学生時代のあだ名で会を進める,というアナウンスが効いたのか,どの先生も通り一遍の上辺だけのスピーチではなく,目頭が熱くなるような心温まるスピーチから,同窓会会報にはとても書けない内容のスピーチまで頂戴した。昭和60年卒三春会ではあと一人岡山大学大学院医歯薬学総合研究科生化学分野教授竹居孝二先生がいらっしゃるが,残念ながらご都合により参加できず,お葉書にてコメントを頂戴した。佐々木葉子先生プレゼンターによる花束贈呈の後,赤松先生から参加者へお礼の言葉があり,自衛隊に入隊し陸将補(昔で言う中将)になられた池野谷肇閣下による万歳三唱で締めくくった。「教授6人,国会議員と将軍がいれば俺たち日本を変えられるんじゃね。」などという無責任なヤジを背に二次会へと消えていった。