二期会(昭和29年卒)

 季節外れの台風が東海上に過ぎ去り,晩秋の陽光が仄かな温もりを与えてくれる10月20日(土)午後6時,集いしは13名の傘寿を過ぎし昔の若人,足取りも軽くと書きたいが,それはそれ全員が後期高齢者,寄る年波の足取りだが,わが大学の教育を受けし錚々たるメンバー,一人として遅参する者もなく定刻にホテル・メトロポリタン・エドモンドに参集し,2年ぶりに二期会を開催した。

 先ず,会長の高田君より「2年ぶりに二期会を開催できた喜び」を盛り込んだ挨拶の後,高添君が闘病中の丸島君の近況や高齢化社会の進む世の流れの中で如何に優秀な学生を確保するか教育施設としての大学の難しさ,今後の歯科医学・医療の将来像等々,薀蓄のある話の後,参加者と二期会全員の健康を祈念して声高らかに乾杯をし,若き頃よりそれ程飲めなくなったとはいうものの,世の高齢者に比して旺盛な食欲と酒量で懇親会は大いに盛り上がり,参加者一人一人がまだ現役として活躍している現況や後継者のこと,とくにお孫さんの話には大きな花が咲き,時の経つのも忘れ,元気な中は参加できる者だけでもと,来年の再会を約して散会した。

 卒業時,100名強を数えた二期のメンバーも,半数が黄泉の国へ旅立ち,現存者は49名となり,また,その半数が体調不良を訴え,参加不能という寂しい状況となったが,これも高齢化社会の現況を鑑みる時,正に感一入である。

 当日の参加者は,梅宮,酒井,佐藤(卓),佐藤(正),杉山,高添,髙田,髙橋(廉),並木,松岸,宮下,依田,鳴神の13名にゲストとして依田夫人,松岸令嬢の2名が参加された。

 二期会諸兄・姉の末永いご健勝を祈念しつつ,お互い元気な中は二期会の開催を来年もと約し,筆を置くこととしたい。

(鳴神保雄 記)