三重県支部/平成25年定時総会・学術講演会・懇親会

 平成25年1月27日(日)午後1時30分より鳥羽市の老舗ホテル「戸田家」において,平成25年定時総会・学術講演会と懇親会が会員24名出席のもとに行われました。

 来賓として同窓会副会長の佐瀬俊之先生と本学有床義歯補綴学講座講師の石崎憲先生に,遠路千葉よりお越しいただきました。

 初めに加藤誠康支部長より挨拶があり,さらに平成24年庶務報告,平成24年決算報告,会計監査報告など諸報告と平成25年事業計画,平成25年予算などの議事が武藤章美先生による司会のもとに滞りなく行われました。

 次に佐瀬俊之先生に同窓会本部報告をしていただきました。特に今回は若い卒業者の同窓会未加入問題について詳しくお話いただき,同窓会員の減少やそれによる東京歯科大学の歯科界への影響力の低下など,その切実さを理解することができました。また大学在学中より同窓会に関心を持ってもらう活動をはじめとする,様々な同窓会本部の先生方のご努力,ご苦労を聞かせていただきました。

 三重県においても新加入の先生がここ10年で見ると3~4年に1人くらいのペースで(昨年は一度に3人も入会者がありましたが),会員の平均年齢が高くなる一方です。そのため同窓会三重県支部の今後の運営に対する不安があり,大変参考になりました。

 全員の写真撮影の後,「デジタルデンティストリーの変遷と顎顔面補綴治療への応用」と題して,石崎憲先生に学術講演をしていただきました。最初はCAD/CAMなどのデジタルデンティストリーの変遷・種類・活用をお話されました。私自身も技工所から最近様々なCAD/CAM を使った技工物を紹介・提案されましたが,仕組みやその分類がよく分からず戸惑ってしまい,うまく使いこなせないでいました。お話を伺って少しは理解・整理ができ,大変有意義に聞かせていただきました。

 後半では顎顔面補綴治療について講演されました。我々開業医には少し遠いテーマかもしれませんが,顎顔面を損傷された患者さんの機能・審美面の回復のみならず,精神面の回復にすごく大きな役割を果たすとても素晴らしいお仕事だと感動いたしました。特に全種類の腫瘍の患者さんの中で,頭頚部腫瘍の患者さんの自殺割合が肺腫瘍の方のそれに次ぐ2番目であるという事実におおいに衝撃を受け,先生の今後のご活躍を大いに期待したいと思います。

 その後,同ホテル内の宴会場に移動して懇親会をいたしました。宴会からは少しお体を壊されている寺本康郎先生と,楠崎渥先生にもお越しいただき,場を盛り上げていただきました。また長年にわたり社会保障の分野で非常なご尽力をされた柘植敏生先生が,昨年末に文部科学大臣表彰という大変名誉ある表彰を受けられ,熊本での受賞式の様子などお話をしていただきました。東京歯科大学の同窓会員としで非常に誇りに感じるものであります。

 鳥羽ならでの伊勢エビをはじめ新鮮な海産物に舌づつみをうち,さらにいろいろな話に花が咲きお互いの親睦を深め,盛況のうちにお開きとなりました。

(宮﨑弘隆 記)