学術委員会」タグアーカイブ

2013年2月24日:東京歯科大学同窓会フォーラム

forum_no1

「超高齢社会を迎えての、歯科医療におけるパラダイムシフト」

東京歯科大学同窓会事業推進部シンクタンク委員会では歯科医療や生涯研修のあり方を制度面から考えております。歯科医療のパラダイムシフトとして「チェアーサイドでの口腔機能評価と機能向上を積極的に組み込むこと」を提案します。

超高齢社会を迎え摂食嚥下機能など口腔機能の重要性が再確認されている中、一般歯科診療所内で早い時期から口腔機能を評価し、低下の予防や機能向上を図ることが望まれます。そこで、本年度の東京歯科大学同窓会フォーラムでは、午前中は大局的なアプローチとして、大久保満先生から歯科医療を国民生活の視点からご示唆いただき、井下英二先生には、これまでの地域保健行政でのご経験に基づいた多職種連連携の課題と歯科医療の役割についてお話しいただきます。また、安藤雄一先生にはこれまでの多くの疫学的知見から見えてくる課題について講演をいただきます。そして、午後の部では、石田 瞭先生、糸田昌隆先生、遠藤眞美先生の3人の先生方に、口腔機能の中でも摂食・嚥下および唾液の分泌機能低下の評価と対応を中心に話をいただき、口腔機能低下へどのように対応し一般臨床に取り入れていくかをご提案していただきたいと考えております。

続きを読む

巻頭言/ライトサイジングへ

宮地建夫副会長
副会長
宮地 建夫

(東京歯科大学同窓会会報 平成22年8月号/第377号より)

 今年5月,ギリシャが財政危機に陥った。次いでオランダとスペインの財政危機も懸念され,事実,その後二つの国の国債の格下げが現実になった。しかし当のオランダやスペインの国民は,昔の生活との比較や経済状態の実感からか財政破綻の切迫感は薄いという。

 ギリシャの労働者は,国の危機をよそに賃金や年金の権利を主張し,大規模なストを行い皮肉にもそれがギリシャという国の信用を落とすことにもなってしまった。権利の主張や既存の生活保全の意識は分からないではない。だが,時の流れと反する権利の主張は,自らが建つ土台ごとの崩壊につながるという構図は遠くからのほうがよく見える。 続きを読む