青森県支部/支部総会・学術講演会開催

 まず能登半島地震で被災された先生方,関係者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。この度の総会にて支援金についても承認されましたので些少ではありますが復興の一助になれば幸いです。
 令和6年3月2日(土)来賓として同窓会本部より冨山雅史新会長,大学より水道橋病院長・パーシャルデンチャー補綴学講座教授山下秀一郎先生にご参加いただき,ホテル青森にて支部総会・学術講演会が開催されました。開会の辞,黒田雅仁支部長の挨拶のあと山下教授,冨山会長より大学の現状,能登半島地震の状況説明がありましたが,東日本大震災を経験した身としては胸が痛むばかりでした。
 総会では長内幸一前支部長が議長に選出され逝去会員への黙祷ののち新入会員の岩崎浩之先生(令和2年卒)の紹介が行われました。待望の新入会員は非常に喜ばしいことですが,令和卒という響きに時代の流れを感じてしまいました。各種報告,監査報告後,議事では収支決算,財産目録,事業計画・予算案,会費負担金,能登半島地震支援金についてすべて承認され総会は無事終了いたしました。
 学術講演会では「主機能部位の観点から見た噛める義歯の実現法」という演題で山下教授にご講演いただきました。主機能部位とは硬い食品の粉砕時に中心となる特定の部位で第一大臼歯にほぼ一致すること,また上顎が先に欠損するほうが予後が悪いということ,それらを補綴で再現する場合の義歯の設計についてという内容でした。義歯安定の要素として支持・把持・維持があり,設計は三次元で考え支持・把持作用を高め最小限の維持作用にするのが望ましい,とすぐにでも日常の診療に役立つ講演で,維持を求めすぎている自らの義歯設計を今一度見直すきっかけとなり大変有意義な講演会となりました。
 記念写真撮影後の懇親会ではコロナ5類移行後ということもあり久しぶりの再会や初参加の先生も交え大いに交流を深め,静聴する時期もあった校歌も皆で斉唱し,盛会のまま終了となりました。
 穏やかで雪の少ない今季でしたが,3月に入り例年通りの気候となり,特に総会開催日は強風で大雪となりましたが,そんな中遠くまでお越しいただきました山下教授,冨山会長にはあらためて御礼申し上げます。大変ありがとうございました。
 最後に輪島で歯科医師会長をされている同期の角 大輔先生,公私ともに大変な中復興に尽力されていると思います。
 同期皆一緒にがんばろう!

(平成12年卒・成田 文弥 記)