巻頭言/若手・女性会員の 更なる飛躍を願って

総務・厚生部常任理事 岡村美恵子
総務・厚生部常任理事
岡村美恵子

(東京歯科大学同窓会会報 平成30年10月号/第413号より)

 平素より会員の皆様には同窓会の活動にご理解を賜り,厚く御礼申し上げます。
 平成30年1月から総務・厚生部「女性会員活動推進委員会」の担当を仰せつかりました。会報6月号巻頭言にて担当副会長 鈴木千枝子先生が委員会の概要についてお話してくださいましたが,矢﨑会長の下,近年各支部において対処が検討課題となっている若手・女性会員の支部加入促進について,6名の委員で協議を重ねています。卒業してからの数年間,資格は取得したが,「今後の目標は?」と聞かれれば明確な答えを持つ若手歯科医師は少ないのではないでしょうか。勉強しながら,勤務医を続けるか?新たに開業を目指すか?女性歯科医師においてはそこに更に結婚・出産・子育て…と様々なライフステージの波が追いかけてきます。しかし,6年間必死に勉強して取得した資格です。どんな場面においても是非活かしてほしいと考えます。
 国の政策の中に「…生涯を通じた歯科健診の充実,入院患者や要介護者をはじめとする国民に対する口腔機能管理の推進,地域における医科歯科連携の構築など歯科保健医療の充実に取り組む…」とあります。生涯にわたって一人の患者さんと向き合っていくこと,地域医療にきちんとした形で貢献していくことは容易なことではありません。一人の歯科医師が診療でふと立ち止まった時,同じ教育方針の下で学んだ同年代の仲間の声や,地域で活躍している諸先輩方のアドバイスは計り知れない力を与えてくれ,確実に診療の幅を広げてくれます。
 同窓会本部では学術委員会やその他の委員会で多数の講演会などが開催され,各支部では総会や新年会,ゴルフ大会などで親睦を,学術講演会,若手同窓生対象の勉強会などで歯科医療・医療保険などに関して研鑽を積めるよう企画がたてられています。是非,様々なイベントに参加し,色々な年代の先生方と話をしてほしい。時には経営やスタッフとの人間関係,さらには趣味の話などなど。折しも医学部入試の女子学生への対応が話題になっている昨今,若手・女性の歯科医師の働き方についても意見をかわすよい機会になるのではないでしょうか?様々なライフステージをクリアして活躍している諸先輩方の声を若手・女性歯科医師に届けたい。また私達卒後数十年を経ている開業医も若い先生方の声を聞いてみたいと思っています。大学の協力をいただきながら,準会員(学生)の頃から同窓会を身近に感じてもらい,若手同窓生,ベテランの先生方とのネットワークをもっと密に築いていくには?
 平成30年11月3日(土・祝)「女性会員活動推進委員会 情報交換会」を開催します。全国の各支部から寄せられた様々なご意見を「女性会員活動推進委員会 支部担当」の先生方と懇談する予定です。また,来年の10月6日(日)(予定)には宝田恭子先生(S55卒)をお招きして講演会を開催いたします。多数の先生方のご参加をお待ちしております。
 これから歯科医師として活躍していく若手・女性会員が,ますます飛躍し輝いていけるよう,任期の間,様々な企画を考えていきたいと思っています。今後とも同窓会の事業にご理解とご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。