巻頭言/同窓会名簿の発行と利用

総務・厚生部常任理事 高橋潤一
総務・厚生部常任理事
高橋潤一

(東京歯科大学同窓会会報 平成29年10月号/第409号より)

 平成28年1月より,総務・厚生部情報管理/新進会員担当常任理事を仰せつかりました,平成4年卒の髙橋と申します。日頃より,会員の皆様には同窓会事業へのご協力をいただき,厚く御礼申し上げます。
 同窓会の大切な事業の1つに,同窓会名簿の発行があります。発行は5年に一度となっており,次回は平成31年(2019年)を予定しております。同窓会では,会員各位あるいは支部担当者のご協力の下,常に会員の就業地・住所等につきましては情報収集しております。さらに,名簿発行の前年度には,全員にアンケートをお願いして,正確な情報を掲載する予定です。
 近年,IT化された社会において,様々な物・情報がデジタル化され便利になっています。もし,同窓会名簿がデジタル化されたらどうでしょうか。CD-ROM やUSB メモリーで配付されると,皆様はご自身のPC 等で閲覧し,住所や名前を検索することができるかもしれません。タブレット端末にインストールして送付することもできます。あるいは,ホームページから直接検索できるようになれば,瞬時に同級生に連絡を取ることができるでしょう。そうなると,掲載するデータには,e-mail アドレス等も含めた方がよいかもしれません。このように利便性が上がり,ペーパーレスが進めば,エコにも一役買うことになります。
 一方,デメリットも伴います。小さなUSBメモリーは,紛失・盗難のリスクも高まります。CDには常に破損のリスクがあります。最近のPCは,CDドライブが付いていない物も多くなり,テクノロジーが進化するとデータが閲覧できなくなる可能性があります。ホームページへの掲載には,多額の費用をかけてセキュリティをしっかりしないと,同窓会のサーバーがハッキングの被害に遭うかもしれません。ログインしたPC 経由で情報漏洩することも考えられるので,利用する方にも高い情報リテラシーが求められます。そして,万が一の時には,莫大な損害を被ることも考えられます。ちょっと恐いですね…。
 配送された分厚い同窓会名簿を手にとって,ぱらぱらとページをめくりながら若い頃の思い出にひたり,「あの先輩は元気かな?」「彼は開業したんだ!」と思いをはせるのも,同窓会名簿の楽しみです。分厚い同窓会名簿の重みを感じることは,先輩が築いた歴史の重みを感じることでもあります。また,書棚にあれば,すぐに見ることができます。言うまでもありませんが,「本」というアナログ紙媒体における独特の魅力です。
 社会の変化の中で,同窓会名簿も曲がり角を迎えているのかもしれません。会員の皆様のご意見をお聞きしながら,同窓会名簿を作製していきます。なお,住所や就業地等,記載事項の変更の際には,速やかにお知らせ願います。