東京歯科大学管弦楽団 第35回定期演奏会

 2012年11月23日にあいにくの雨天の中,第35回定期演奏会が千葉校舎講堂にて開催されました。曲目は,前半にJ.シベリウス作曲の交響詩「フィンランディア」op.26,F.メンデルスゾーン作曲ヴァイオリン協奏曲ホ短調op.64が演奏されました。休憩を挟んで,後半にはA.ドヴォルザーク作曲の交響曲第9番「新世界より」ホ短調op.95,アンコールにはP.マスカーニ作曲の歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲が演奏されました。指揮者には,昨年同様,直井大輔先生,ヴァイオリン独奏には篠塚義弘先生になさっていただきました。

 「フィンランディア」は,19世紀後半フィンランドが帝政ロシアの支配下からの独立運動の一環としてシベリウスが作曲した「フィンランドは目覚める」の最終曲で,後に改稿して独立させた曲です。ヴァイオリン協奏曲(メンデルスゾーン)は,ベートーベン,ブラームスのヴァイオリン協奏曲と並んで3大ヴァイオリン協奏曲と称されてます。この曲は,美しい旋律でドイツ・ロマン派音楽を代表する名作です。

 交響曲第9番「新世界より」は,チェコの作曲家ドヴォルザークが作曲した全作品の中で最も有名な曲で,「家路」等の愛唱歌にも編曲されてます。この曲は,ベートーベンの交響曲第5番『運命』,シューベルトの交響曲『未完成』と並んで,日本では「3大交響曲」と呼ばれることもあります。

 このように名曲を取り組むため,指揮者のもと現役部員は練習に励んだことと思います。また,単科大学では管弦楽として各楽器が揃わないため,例年と同様に医科系学生や近隣大学の方々が,エキストラとして多く参加して下さいました。今年も多胡彬先生を初め,大勢のOBの先生方が演奏会に参加されました。このように,歯科の単科大学で管弦楽部の定期演奏会が開催できるのは全国の歯科大学でも極めて稀で,今後も定期演奏会開催が継続できるようOBの先生方が協力していかなければと思いました。今回の演奏会は,あいにくの雨天でしたが講堂の客席がほとんど埋まるほどで,いつもに増して盛大な演奏会となりました。これは,管弦楽部の定期演奏会が大学周辺の地域に定着し周知されるようになった顕れだと思います。アンケートにも,大学移転に伴い千葉校舎講堂での演奏会を名残惜しむ内容が書かれておりました。

 演奏会終了後は厚生棟にて懇親会が催され,現役部員,OBの先生方,エキストラの方々等,多数の方々が出席されました。多胡彬OB 会名誉会長よりご挨拶及び乾杯の挨拶をいただき開会しました。懇親会は和やかな歓談で進行し,現役部員の幹事と次期の幹事紹介がされ,お開きとなりました。

 次回の定期演奏会の予定は2013年7月28日(日)です。是非,ご都合のつく方は足を運んでいただければと思います。

(平成7年卒 田中 大平 記)