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巻頭言/まっすぐ

服部玄門副会長
副会長
服部 玄門

(東京歯科大学同窓会会報 平成20年8月号/第365号より)

 只今,本部同窓会より学校法人理事長井上裕先生の訃報に接し先生の御永眠の趣を承知致しました。本年1月にお目にかかった時には,大変御元気だったと記憶して居りますが,先生に病魔がひそんでいたとは知るよしもありませんでした。日頃は御壮健であられただけに,ただ驚き入り暫くはその事実を否定しつづけたぐらいであります。

 参議院議長を最後に政界を離れられ,大学の再構築に日々邁進されて居られた矢先のこと故,私共と致しましても非常に残念であります。更に創立120周年記念事業の一環として水道橋移転を決断され,その緒についたばかりでその形を見ることなく去ってしまったのは心残りだと推測するところであります。

 ポッカリ空いた空洞と柱を失った今,私共同窓は,一致団結して大学を支えて行かなければならないと,より一層の決意をしたところであります。先生の御冥福をお祈り致します。 続きを読む

巻頭言/理解と協調

大山萬夫会長
会長
大山 萬夫

(東京歯科大学同窓会会報 平成20年6月号/第364号より)

 新執行部発足以来早や5ヵ月が経過しました。その間、同窓の皆様より温かいご助言、ご指示、励ましの詞を賜りつく御礼申し上げます。お陰様を持ちまして理事・委員一同頑張っております。

 さてこの度、大学当局より理事長井上 裕先生・学長金子 譲先生より東京歯科大学創立120周年記念事業の主体ともなる大学移転について本号にお書き頂きました。ご一読頂き本事業に対するご理解を一層深めて頂きたく存じます。 続きを読む

巻頭言/老いと若さ

江崎梅太郎副会長
副会長
江崎 梅太郎

(東京歯科大学同窓会会報 平成20年4月号/第363号より)

 大学卒業後、すこぶる健康で、体調不良で診療を休むことはなかった。他人からは“元気ですネ”“丈夫でいいネ。”と云われ、自分自身も長生きし、あわよくば高齢診療のギネス記録を……。と考えたこともあった。もっとも体調にはそれなりに気をつけて、厄年には酒を飲むより不真面目にも人間ドックに入院したり、体調不良のときはかかりつけドクターに診療してもらう…と、まあまあの健康管理はしたつもりであった。

 古稀に近づいた頃、診療時になにか少し体に違和感を覚えるようになった。各種診療器材のスイッチ操作が微妙にズレているような感覚である。疲れて集中力が切れたかなあと思っていたがどうも違う。だんだんとズレる感覚の回数が増えてきた。もっともスイッチ操作のズレが1秒も違うわけではなく、多分1/100秒くらいだと思われるが……、ズレてると云う感覚は確実にあって、いつのまにか、“老い”が私にも来たわけである。 続きを読む

巻頭言/和衷協同

大山萬夫会長
会長
大山 萬夫

(東京歯科大学同窓会会報 平成20年2月号/第362号より)

 新年明けましておめでとうございます。

 先生方には平成20年の新春を爽やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。

 昨年11月開催の東京歯科大学同窓会評議員会総会におきまして、私が次期同窓会会長のご推薦を頂きました。以来その責務の重にして、かつ厳なる事を日々ひしひしと身に感じておる今日この頃であります。

 何と申しましても、この度の不祥事により、歯科界に大変なご迷惑をおかけし、又国民の皆様には歯科医療界に対する不振の念を抱かせた事実は痛恨の窮みであります。

 同窓会と致しましては、この問題を避けて通ることは出来ません。お詫びと反省をこめて一刻も早く健全にして信頼される同窓会へと立ち直ることが、新執行部に課せられた大きな課題の一つと認識致しております。この件につきましては、皆様の納得の頂ける線を出すべく、目下鋭意検討中でございます。 続きを読む