歯科医師会会員の先生方,貴方もFDIの会員ですよ!(同窓会報第416号より)

東京歯科大学特任教授・名誉教授
FDI世界歯科連盟理事(アジア太平洋地区代表)
井上 孝(昭和53年卒)

1:FDIは英語ではありません。

 FDIはFédération dentaire internationaleというフランス語です。1900年にフランスの歯科医師Charles Godonによりパリに設立された,非政府組織で,世界の歯科医師会の連盟で, 会員は約100万人です。

2:理事は10名


 FDIは5つの地域に分けられていて,各地域から代表理事が総会において選出されます。その5つの地域は,アフリカ,ヨーロッパ,アジア太平洋,北アメリカ,そしてラテンアメリカです。

3:会費を払えない国

 国会費260スイスフランを払えない国が多く存在しています。

4:吉 幾三の「俺ら,東京さ行ぐだ」状態の国々

 「ハアー,テレビも無え,ラジオも無え,生まれてこのかた見だごと無え,…アー俺らこんな村嫌だ…」という吉 幾三の名曲と同じ国は多いのに驚きます。「ハアー,インレー無え,ブリッジ無え,インプラントなんて見ダこと無え…,アー俺らこんな国嫌だ…」。

5:本当に歯医者?

 某国代表は,それはそれは大きな頭の飾りの民族衣装を付けた人が来ます。とても歯科の国際会議に来てるとは思えません。国際祭大会とでも思っているのでしょうか?

6:それ英語?

 FDIでは言語が英語と決まっています。英語が母国語の国でも, オセアニアの先生は「グッダイ:Good day」。アメリカ人でも南部の先生は「デン:Dentin」。さらに,東南アジアの訛り英語は凄まじいものがあり,高齢者の秋田弁と鹿児島弁を彷彿させるようです。私の親友の英国人が,ロシア人に「君の英語はおかしいね」と言われて凄く怒っていたのが笑えます。私の日本語英語もそうだろうな,と思いながら会議に参加しています。

7:結論

 FDIは日本人の歯科医師が,様々な医療を期待して行くと,がっかりです。しかし,世界の歯科情勢をみるには持ってこいです。是非,一度足を運んでみてはいかがでしょうか?今年はアメリカ,来年は上海です。