渉外担当常任理事
木俣 茂
(東京歯科大学同窓会会報 平成21年10月号/第372号より)
8月30日に行われた4年ぶりの衆議院選挙は予想通り自公前政権の大敗北となった。民主党は300議席をこえ,単独過半数を得た。
この政権交代は我々歯科界にとっても大きな転換点となりそうである。自民党は大企業から年に300億を超える献金を受け,大企業に有利な政策を次々と行ってきた。官僚はそれに迎合し甘い汁を吸ってきた。人心がもはや乖離していることに,まったく気付かなかったといえよう。歯科界は毎年減少していく我々のさみしい懐から出した献金の多くを自民党に渡した。その結果はどうだったのか?大いに反省すべきであろう。そして新たな政権に大いに期待をしたい。先日,千葉県比例で民主党から立候補し,当選を果たした歯科医師の水野智彦先生と会う機会を得たが,歯科医師会も舵を変えなければならないと力説しておられた。
一方同窓会は,大山執行部になって1年半を過ぎ,今任期は残り少なくなってきた。数年後には新入会員の数を逝去会員が上回り,会員数の減少が予測され,また,大学移転に当たっての協力も必要になる。機能の充実を損なうことなく,合理化,効率化を図っていく必要がある。今執行部としては,「事業等検討特別委員会」(宮地建夫委員長)を立ち上げ,将来を見据え,事業部の再編,執行役員数の削減,評議員構成の見直し等を検討した。その後特別委員会答申書に対して,理事会の方向性を検討する「臨時委員会」(江里口彰委員長)の報告書が出され,8月22日に開催された臨時理事会で活発な意見がかわされた末,承認された。改変に伴う規則の改正も「会則等検討委員会」(渋谷国男委員長)で着々と進んでいる。11月21日の本年度評議員会においてそれらについて議論が交わされることになるであろう。
米オバマ大統領が,「CHANGE」をスローガンに登場した。映画でしか見られないであろうと思っていた黒人大統領が誕生した。そして永く続いた自民党政権の大崩壊。時代は大きく変わりつつある。120周年を迎える東京歯科大学が,新たな歴史を作り上げていく。大事な時期はまさに今である。