令和5年2月26日(日)ボストンプラザ草津びわ湖にて上記総会が開催された。新型コロナウイルス感染症対策としてこの2回はWeb開催だったので,対面で集まるのは3年ぶりとなる(懇親会は実に4年ぶり)。その復活を祝うかのように今年度の来賓はとびきり豪華である。なんと昨年6月に学長に就任された一戸達也学長と澁谷國男同窓会会長のお二方にお越しいただいた。一戸学長からは「同級生の中村 忠支部長と,日頃お世話になっている日歯常務理事の尾松素樹副支部長がいらっしゃる滋賀県に来ないわけにはいかない」と冗談を交えてご挨拶いただいた。
校歌斉唱はコロナ禍ということで心の中で“ 黙唱” することになった。ふだんは皆の歌声にかき消されるCD の音源がはっきりと聞き取れ,改めて作詞:北原白秋,作曲:山田耕筰の巨匠コンビによる作品の素晴らしさが心に染みた。
物故会員への黙祷後,中村支部長より一戸学長に,副学長時代から続くコロナ禍での学生への教育指導の変革や,病院運営,学校経営などへの尽力に対する謝辞があり,澁谷同窓会会長にも,突然のコロナ禍襲来に対して全国9,000余名の同窓会員に支援を賜れたことへの感謝の言葉が述べられた。
学長からの大学の近況報告,同窓会会長からの同窓会報告のあと議事を協議し,総会は終了となった。引き続き,学術講演会では「歯 科治療時の全身偶発症~救急薬品の使用法と緊急トレーニング」と題して,勿体なくも一戸学長直々にご講演を賜った。その中でも緊急対応トレーニングのクオリティーの高さに驚いた。スクリーンには患者のバイタルサインモニターがリアルに映し出されている。治療が進むにつれて容体がおかしくなってくる。まずは血圧と心拍数の2軸から分けられる4つのグループのどこに相当するか仕分けして,そこに挙がる病名群の中から心電図や処置内容の要素も加味しながら病名を絞り込み,同時に対応法を考えていく。
普段は学生用の講義内容だそうだが,非常にシンプルで理解しやすい。しかも臨床に即して実践的である。正直,今の学生を羨ましく思った。
その後は4年ぶりの懇親会,昭和27年卒92歳の岡野德一郎先生の乾杯の音頭で開宴。最初はお酌と挨拶をして回るのがぎこちなかったが,時間とともに盛り上がりを増し,コロナ禍前の宴会の雰囲気に戻っていった。楽しい時間はあっという間に過ぎていき,尾松素樹先生の閉会の辞をもってお開きとなった。
(平成7年卒・戸﨑 秀樹 記)