平成26年度「新進会員のつどい」 |
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日時: | 平成26年11月30日(日)13:00〜16:00(懇親会:16:15〜17:30) |
場所: | 東京歯科大学水道橋校舎 本館 13F |
講師・演題: |
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「歯科医院開業」~これまでの歩み~
石川 一麿(平成10年卒)
はじめまして。平成10年卒 石川一麿と申します。
東京歯科大学を卒業して16年。卒業後は歯周療法学講座に入局、都内の開業医2件に勤務後、実家である栃木県で開業し、6年目を迎えています。
これからの時代はペリオだ!と志を抱き歯周療法学講座に残り、はじめての患者に触れ、なにもできず試行錯誤の日々が続きました。講座では、診療のみならず、症例発表、抄読会、学生教育と様々なことを学びました。
そして初めての開業医勤務。全く違う環境の中、地域医療へ触れ、自分の未熟さを知ります。
2件目の開業医。義歯を学びたい気持ちで補綴出身の先生のところへ。
勉強会に所属し、他校出身の先生にも影響も受けました。
同窓会学術委員にも所属し、様々な発表の機会も与えて頂き、診療ではひと通りのことがこなせるようになりました。
そして開業。
自分で理想の病院を心に描き開業準備を始めます。
勤務医から院長そして経営者へ。ここでは自分の社会人としての未熟さを知ります。
診療、経理、スタッフ教育、病院の雑用は多く、仕事量が増大します。
そのうえ責任は全て自分に。自分で稼がなければ借金返済できません。理想と現実に直面します。
様々な葛藤を抱きながらではありますが、たくさんの人に支えられて、毎日仕事に忙しい日々を過ごしています。
それぞれの時代に、様々な人と出会い、そして学び、得てきたことを皆様にお伝えできればと思います。
女性歯科医師!子育てと診療の両立!
小川 志保
卒業後すぐに結婚、臨床研修を修了後、歯科麻酔学講座に入局しました。その後妊娠、出産を経て職場復帰。日本歯科麻酔学会認定医取得。現在は主に麻酔(出張鎮静他)の仕事をしています。
卒業して11年。結婚、出産、育児に仕事と完璧には程遠いですが、娘達も大きくなり趣味の時間を楽しむ余裕も出てきて充実した毎日を過ごしています。
女性として家庭を守りつつ社会に少しでも貢献しながら生きていくということは、正直楽なことばかりではありません。特に小さい子供を育てながら働くということのハードルはまだまだ高く、出産後に働き続けるということは職場の受け入れ態勢や、家庭環境などに左右されるところが多いのではないかと思います。ただ、私たちは歯科医師という資格を持っているので細く長く仕事に携わることができます。
では子どもを育てながら働くと、実際どんな毎日になるのか、どんなことが待ち受けているのか、母となり9年、新米ではありますが振り返りながらお話できたらと思います。そして男性の先生方には結婚後女性が(妻が)仕事を続けるためのサポート力について少し現実をお伝えすることができれば、女性がこれからもっともっと育児と仕事の両立をして職場復帰されるチャンスが増えるのではないかと思います。
まだまだ発展途上ではありますが、無我夢中で過ぎた11年を皆さんと一緒に振り返りながら、少しでも不安や疑問を解消するお手伝いができれば幸いです。
エクソソームを用いた診断法の開発に向けて
吉田 光孝(平成22年卒)
近年、いろいろな疾患の分子レベルでの発症機構の理解が進み、その知識をベースとした効率的な治療法が次々と開発されている。同時に、より正確な診断を、迅速、非侵襲的な方法で実現するシステムの開発が望まれている。非侵襲性を考えた場合、唾液や血液といった「体液」が理想的な検体であり、体液を解析する事で、間接的に疾患部の診断をおこなう「リキッドバイオプシー(液体生検)」が注目を集めている。体液中には多くのバイオマーカーが含まれている事が知られているが、近年、これらの多くが、「エクソソーム」と呼ばれる粒子に運ばれている事が明らかとなってきた。エクソソームとは、細胞から放出される直径100nm程の小胞で、あらゆる体液に存在する。エクソソームは、放出した親細胞由来の遺伝情報を他の細胞へと伝達する、細胞間のコミュニケーションツールとして機能しており、神経疾患、がん、免疫疾患などと関連している。体液中のエクソソームを、その親細胞に関連させてサブクラスに分類できれば、得られる情報量は飛躍的に増大する事が期待される。われわれは、がん細胞から体液中に放出されたエクソソームを他のエクソソームサブクラスから分離する方法の確立に取り組んでいる。具体的には、がん細胞に特徴的な細胞膜タンパク質に焦点をあて、これを発現するエクソソームを選別できるシステムの構築を試みている。このようなエクソソームのクラス分け(差分化)は、将来的には、診断のみならず、エクソソームを用いた新しい治療法の確立へとつながると考えられる。
基礎疾患あり!ー注意しよう、薬剤投与!!ー
東京歯科大学口腔外科学講座 菅原 圭亮(平成16年卒)
高齢社会を突入した現代において、有病者が増加し歯科医療も困難な時代を迎えています。抜髄や外科小手術などの処置後に、抗菌薬・鎮痛薬を処方することも多いと思います。そんな時、高血圧、喘息や腎不全などの基礎疾患、疾患ではないですが妊婦・授乳中の患者さんには慎重な薬剤の投与が必要です。今回は、日常臨床で注意を要する疾患に注目し実際の薬剤投与についてお話ししたいと思います。
- 疾患別の抗菌薬・鎮痛薬の適正使用
- その1:アスピリン喘息の患者さんが来院!鎮痛薬の選択は?
- その2:人工透析中の患者さんに抜歯をする!
抗菌薬や鎮痛薬はどうする? - その3:抗血栓薬服用中の抜歯!投薬はどうする?
- その4:妊娠中(授乳中)の患者さんが来院!
抗菌薬や鎮痛薬の選択は? - その5:その他の注意すべき薬剤。例えば局所麻酔薬の選択は?
- 処方箋の書き方
- きちんと処方箋が書けていますか?医療安全のためにも正しい記載を!
★予定の講演内容以外のご希望があれば、ぜひ若手ネットワークMailBoxまでご連絡ください。
https://tdc-alumni.jp/organization/dousoukai/wakate_network/wakate-net_mailbox/