総務担当常任理事
中島 信也
(東京歯科大学同窓会会報 平成21年6月号/第370号より)
平成20年1月に変革と発展をめざした、新生大山執行部が発足してから早くも1年半が経過し、残す任期もあと6ヶ月余りとなっています。
発足前の半年以上にわたる執行にあたってのブランクは、当初われわれが考えていた以上に多くの、また多岐にわたる難題が積み重なり悪循環を繰り返すといった状況を作るに至っておりました。このような状況からの再生には、現実を真摯に受け止め一つ一つ着実に整理していく必要がありました。まさにゼロからの、場合によってはマイナスからのスタートを余儀なくされました。新執行部は、大山会長が掲げた「和衷協同」の精神をもって、直面する難問題に対し地道な作業をこなして行くことが、問題解決に当たっての取るべき唯一の手段であると考え、糸口を見つける努力をしてきました。その結果、諸問題発生に至る奥深い経過を知ることになり、一年以上を費やしたこの作業こそが同窓会の本質的な変革につながるといった実感を持てるようになりました。これは、多くの会員の温かいご指導の賜物であり、この場をお借りして感謝申し上げます。また同時に、会員お一人お一人の東京歯科大学同窓会への熱い思いと同窓会本来の役目である、長い歴史の上に築かれた伝統を後輩へ継承していく大切さをも再認識させていただく機会にもなり、これは将来に向かっての大きな財産になったと思われます。
昨年11月の評議員会では、今後の同窓会事業に関する多くの諸問題が提示されました。当日頂いたどのご意見も、同窓会をより良いものに変革していかなければならないといった熱い思いが感じられるものばかりでした。そこで我々執行部は、早速新たな旅立ちを目指して難題へ取り組むことになりました。まずは、評議員会でペンディングとした諸問題への対応が主体となっていましたが、その他会員から頂いたご意見についても決して疎かにすることなく、会員目線での執行を確認し合いながら、問題解決への形を成すべく2年目の執行に入りました。この姿勢は現在も、さらに今後も継続して行かなければ同窓会自体の存在意義が失われるものであると考えております。
具体的な改革としては、同窓会本部としての役割は何か。会員が誇りに思える本部の役割とは何か、果たしてそれが絶対条件であるのだろうか、また同窓会会員は本部のあり方に何を期待しているのだろうか、といった基本的な同窓会本部のあり方を考え直してみることとし、同窓会事業等検討特別委員会を設置しました。
現在のところ、現行の年会費に見合った存在意義を模索して行く作業からはじめ、会員の負担軽減、会員増強、会の活性化、将来展望に立った支部の再編、大学との恒常的な連携の在り方など事業全体の根本的な見直しを図るため、種々の検討をしています。さらには、必要な会則変更に対しても会則検討等委員会を立ち上げて、望まれる会務の執行をスムーズに行えるようにしています。これらの改革は発展的なものとならなければならず、その目的達成のためには多くのディスカッションを経る必要がありますが、時間的な制約もありますので短期的視野に立ってのもの、中長期的な視野で捉えなければならないものに分けて、検討していきたいと考えております。会員目線の事業を行うためには、多くの会員の積極的な意見参加が必要です。同窓の皆様のご協力と忌憚のないご意見を頂き、真の変革と発展を目指して参りたいと思いますので、ご支援のほど宜しくお願い致します。