2019 TDCアカデミア 臨床セミナー/小児口腔機能・食支援セミナー
「口腔機能の発達を紐解く〜食べる・話す・呼吸する〜」(2019年5月26日(日))

5/9更新:【満員御礼】おかげさまで本セミナーは満員となりました。厚く御礼申し上げます。

2019 TDC アカデミア 臨床セミナー

小児口腔機能・食支援セミナー

2019 TDCアカデミア 臨床セミナー/小児口腔機能・食支援セミナー「口腔機能の発達を紐解く〜食べる・話す・呼吸する〜」(2019年5月26日(日)、講師:阿部伸一・川口美喜子・大久保真衣・立木千恵)

 「うちの子は歯が生えているのに丸呑みをしているが、どうしたらいいでしょうか?」と相談されたら、どうしますか。
 乳歯列期は口腔機能が形成される大切な時期です。理想的な永久歯列につなげるためにも、こどもの食べる・話す・呼吸する機能を理解し、口腔機能の発達を診ていくことは、かかりつけ歯科医としてとても重要です。
 こどもに食を選択させる力を育てるためには、食べる喜びを知り、健全な食生活を身につけさせる生活習慣の指導も平行して行うことが必要です。乳児期は吸啜によって幼児期の咬合に影響する筋肉が発達します。やがて離乳期には食機能を獲得するような離乳食をあたえ乳歯列期の咀嚼能力を高めます。子供に何をどのように食べさせるのか、栄養素や食品の摂取量、食形態や噛みごたえは、今後の咀嚼機能の獲得へと繋がります。
 また、混合歯列期で、顎が小さく、歯の叢生傾向が見られるような場合の対応として、口腔筋機能療法(MFT)による歯列の改善についての理解も必要です。
 本セミナーでは、小児口腔機能管理を実践するために、どのようなアプローチをすべきかについて、解剖・摂食嚥下管理・歯科矯正そして管理栄養士の各視点から口腔機能を健全に発達させるための基礎を学ぶために企画しました。
 歯科医師のみならず、すべての歯科医療関係者に受講していただきたいセミナーです。

臨床セミナー 小児口腔機能・食支援セミナー
「口腔機能の発達を紐解く〜食べる・話す・呼吸する〜」
講師:
  • 阿部伸一(東京歯科大学 解剖学講座)
  • 川口美喜子(大妻女子大学 家政学部食物学科)
  • 大久保真衣(東京歯科大学 口腔健康科学講座摂食嚥下リバビリテーション研究室)
  • 立木千恵(東京歯科大学 歯科矯正学講座)
日時: 2019年5月26日(日) 9:00 〜 16:30
場所: 東京歯科大学 水道橋校舎新館11F
定員: 60名
受講料: 歯科医師:2万円
その他:1万円

講演内容

  • 各機能不全の原因について
  • 機能訓練について
  • 嚥下について
  • 食育について
  • 口腔周囲筋の解剖について
  • MFT


講師: 阿部伸一(東京歯科大学 解剖学講座)
プロフィール:
阿部伸一(東京歯科大学 解剖学講座)
  • 1989年 東京歯科大学卒業
  • 1993年 東京歯科大学大学院修了(歯学博士)
  • 1994年 ドイツベルリン自由大学留学
  • 2010年 東京歯科大学解剖学講座教授(現在)
  • 2017年 日本学校歯科医会 口腔機能健全育成委員会 委員長
  • 口腔機能健全育成委員会 委員長

 “ 正しい口腔機能” を身に付けるためには、食事のときの「噛みかた・飲みこみかた」はもちろん、呼吸法、授業中の姿勢など、日頃の“習慣”が関係します。そして正しい習慣が、効率よく機能するために必要な 顎・歯列・咬合をつくりあげます。
 本講演では咀嚼・嚥下・呼吸などの口腔機能について、動画も含めてわかりやすく説明するとともに、子供に指導すべき内容、保護者等からの相談に対する回答のヒントについて解説します。

講師: 川口美喜子(大妻女子大学 家政学部食物学科)
プロフィール:
川口美喜子(大妻女子大学 家政学部食物学科)
  • 1981年 大妻女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻卒業 管理栄養士取得
  • 1993年 島根医科大学研究生(第一内科)修了 博士(医学)学位取得
  • 1996年~2004年 島根大学医学部附属病院第一内科文部教官
  • 2013年4月 大妻女子大学 家政学部教授
    島根大学医学部 臨床教授、特別協力研究員
  • 2014年4月 東京農工大学農学部講師(非常勤)
  • 2015年4月 お茶の水女子大学講師(非常勤)

 小児は自分の意思を伝えることやコミュニケーションが充分に取れず指示に従えない時期にあり経験を積むことにより食べる機能を獲得する。食事は生活や育児の基盤であり、生きるための栄養摂取とともに食べることの楽しさを感じことも大切である。そして、食事を通して周囲とのコミュニケーションや社会性の獲得を向上させる。楽しい食事の経験を通して好奇心や食べる意欲を育て、新しいものにチャレンジし高度な機能を身に付けるように促す。障害のある子ども同様に子供全体をしっかりとみて、上手に食べさせるのではなく、楽しく食べる意欲を最大限に引き出し、摂食嚥下の機能向上につなげることが大切である。

講師: 大久保真衣(東京歯科大学 口腔健康科学講座摂食嚥下リバビリテーション研究室)
プロフィール:
大久保真衣(東京歯科大学 口腔健康科学講座摂食嚥下リバビリテーション研究室)
  • 1999年 東京歯科大学卒業
  • 2003年 昭和大学大学院歯学部口腔衛生学修了
  • 2010年 米国、フロリダ大学、文部科学省がんプロフェッショナル養成プラン海外視察研修
  • 2014年 英国、クィーンマーガレット大学研究留学
  • 2017年 東京歯科大学口腔健康科学講座摂食嚥下
  • リハビリテーション研究室准教授
  • 摂食嚥下リハビリテーション学会認定士
  • 日本老年歯科医学会認定医制度指導医、摂食機能療法専門歯科医師
  • 日本障害者歯科学会指導医

 小児の口腔機能発達は今まで一度も獲得されていない機能を獲得していくことです。これは、だれでも機能発達過程として行うことです。例えば、自転車の補助輪を外すのに、簡単に出来た子と大変だった子がいたように、口腔機能発達も様々です。その過程で、間違った癖をもったり、専門家が診た方が良かったりする場合もあるかもしれません。そこで定型発達の口腔機能が各成長ステージにおいてどのような発達変化するのか、食行動に関係する精神的要因や療育環境についても説明を行い、歯科としてどのように管理していけばいいのか一緒に考えられたら幸いです。

講師: 立木千恵(東京歯科大学 歯科矯正学講座)
プロフィール:
立木千恵(東京歯科大学 歯科矯正学講座)
  • 2006年 東京歯科大学卒業
  • 2007年 東京歯科大学歯科矯正学講座入局
  • 2017年 東京歯科大学歯科矯正学講座講師
  • 日本口腔筋機能療法(MFT)学会 理事
  • 日本矯正歯科学会 認定医

 口腔機能の異常が歯列の不正をはじめとして顎顔面の発育にさえも影響をもたらすことは近年注目されております。口呼吸、安静時の舌癖、咬唇癖、異常嚥下癖などの機能異常がこれらの形態異常をもたらす一方で、開咬、上顎前突、下顎前突などの歯列不正もまた機能異常をもたらす要因ともなり、これを放置しておくことは重度な不正咬合を招く要因となります。このため成長発育期において口腔機能異常の排除は大変重要であると考えられます。
 このような口腔習癖への対応策の一つとして、口腔筋機能療法(MFT)があります。本講演では主に顎顔面の成長発育期にあたる混合歯列期にスポットをあて、MFTの実践を含めた内容をお話させていただきます。



おかげさまで本セミナーは満員となりました。厚く御礼申し上げます。


2019 TDCアカデミア セミナー:

2019 TDCアカデミア お申し込みフォーム

2019 TDCアカデミア セミナー一覧: