巻頭言/東京歯科大学卒業生の誇り

事業推進部常任理事 牧野 寛
事業推進部常任理事
牧野 寛

(東京歯科大学同窓会会報 令和2年12月号/第422号より)

 時下 同窓会の先生方におかれましてはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。また,平素より同窓会事業にご理解ご支援いただき心より感謝申し上げます。本年1月より事業推進部学術担当の理事を仰せつかりました昭和62年卒牧野 寛でございます。2002年より18年間,同窓会学術委員会に在籍させていただき,諸先輩方より歯科医学の基本,応用を学ばせていただきました。まだまだ技量不足であることを自覚しておりますが,乏しき経験と浅き知識をなんとか駆使して職務を全うする所存でございます。何卒よろしくお願いいたします。
今回の理事就任にあたり,本会の歴史を紐解き,そして学術委員会の在り方を再確認してみました。明治28年に高山歯科医学院の第1期卒業生が,芝区伊皿子町の学舎近くの料亭に集い,歯科臨床の未来について語り合ったことが本同窓会の起源とお聞きしております。また,研鑽し得た知識を後輩に伝えていくという精神は,「本学で学んだものは皆家族」という東歯家族主義すなわち血脇イズムにより継承されて今日に至っております。与えられた職務は大変重責であり,「共に学び,ともに伝える」を目標に学術事業の活性化と同窓会の発展に努力していく覚悟でございます。
近年若い先生方は同窓会から少し距離を置く傾向があるようにお聞きしております。同窓会の意義に魅力を感じない,メリットがない,煩わしい…いろいろと理由はあるかと思いますが,我々に「後輩たちの未来を考えた事業展開ができているのか」立ち戻って再確認する機会を今回のコロナ一連が与えてくれたようにも思います。
本年度の学術事業は,臨床セミナー,医療教養フォーラムいずれも中止となりました。そのような中で唯一,「症例発表を中心とした3つの勉強会」をオンラインにて毎月2回開催しております。この勉強会は,臨床経験で得たものを後輩に伝えていくこと,悩ましいケース情報を共有し一緒に考えていくことなど,まさに血脇イズムを継承した東歯らしい学びの場になっております。若い先生方だけではなく,経験豊富な先生方にもご参加いただきその知識と技を伝えていただくことも希望しております。オンライン開催ですから,地方からの参加もオンタイムで可能となり,実際に愛媛・島根県などからの参加実績もございます。参加をご希望の方は事務局までお問い合わせください。
この他にも,時代のニーズに合った学術情報を,委員会の先生方と試行錯誤しながら積極的にご提供していきたいと考えます。会員の先生方からご意見,ご要望など沢山いただけることを希望いたします。ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
最後に,愛しき後輩たちへのメッセージです。
「諸先輩からいただいた数々の恩恵に,『恩返し』はいりません。
その恩恵を貴方達の後輩に是非とも『倍返し』してください。
倍返し…いや千倍返しだ!
それが我ら東京歯科大学の伝統継承と未来発展の源となることでしょう。
これが,東京歯科大学卒業生の誇りです」