岡山県支部/平成25年度支部総会および講演会開催される

 平成25年度の支部総会は,来賓に気仙沼市開業の鈴木一雄先生ならびに母校法歯学教室の花岡洋一准教授を迎え,2月3日に岡山プラザホテルにて開催された。総会は佐藤幹事長の司会のもと10時より開始した。中西副支部長の開会の辞に続き,倉田支部長の挨拶があり,議長に松井一成先生を選出した。

 先ず倉田支部長による本部総会ならびに評議員会報告では,会員の高齢化と加えて若手の組織離れが危惧されており,それに伴い評議員数削減・準会員制度・若手ネットワーク事業の推進などの動きがある旨報告がなされた。また,井出学長と懇談の機会を設け,大学の現状と今後の方向性について直に伺い,共感を得たとの報告もなされた。

 また原武仁先生より本部同窓会監事として,本部の運営・改革状況,現在の大学の状況や大学の移転ならびに国政選挙に関しての報告があった。

 その後担当幹事から会務報告・各部報告・資産報告等がなされた。続いて議事に移り24年度決算,25年度予算案共に了承された。

 続いて宮城県気仙沼市開業の鈴木一雄先生(昭和48年卒業)の「東日本大震災に学ぶ」と題しての講演会が行われた。先生は大震災当日診療中に凄まじい地震に襲われ,患者とスタッフの身の安全を確保した後,目の前に広がる気仙沼湾に押し寄せる壮絶な津波による被害を克明にビデオとカメラの映像に残している。それらを供覧しながら津波の被害を最小限にとどめるには,海からの距離でなく,その場所の標高(海抜)によって決まるので,自分の診療室・自宅の標高を常に意識して日頃から対処しておく必要性を強調された。また今回大被害を受けた宮城県と全国でも災害が最も少ないと言われる岡山県の地震保険の料率が同じであることなど,びっくりする様な話も伺った。

 自然の大規模災害では,なす術がないと思われがちだが,最悪の事態を具体的に想定し事前の準備をしておくことが,被害を最小にとどめ身の安全を守る最善の策であることを改めて教えられたご講演であった。

 この講演をもって支部総会は終了し,全員での記念撮影の後部屋を変え講師を交え懇親会を行い,和気あいあいのうちお開きとなった。

(渡辺  治 記)