巻頭言/若手ネットワーク委員会からのお願い

事業推進部常任理事 髙野博子
事業推進部常任理事
髙野博子

(東京歯科大学同窓会会報 平成25年2月号/第390号より)

 平成24年1月より矢﨑会長のもと事業推進部の中に「若手ネットワーク委員会」が立ち上げられました。私は,「東京都女性歯科医師の会」の発足に関わり,様々な立場を持つ女性歯科医師の会は,同窓会や大学との連携が大切,との考えがきっかけになり担当理事を受けさせて頂きました。役員になり,初めて同窓会会費納入の現状を示すデーターを拝見して,私は驚くとともに「もったいない」と感じました。皆様は,20年前より急速に卒業生の同窓会離れの傾向が始まっていたことをご存知でしたか?ここ5年で1,000名の会費納入が減ってしまっている現状のままでいきますと,今の若手同窓やこれから卒業する学生が活躍するであろう20年後には同窓会の存続すら危ぶまれます。近年,国家試験が難関になり,卒業後すぐには同窓会入会を考える余裕が若手同窓にはありません。しかし,歯科医師としてのライフワークを構築するには歯科医学の世界はやるべきことが沢山あり,社会性が求められます。私は小児歯科学会に所属していますが,小児歯科学会が創立された50年前は,東京歯科大学の同窓の先生方が全国でパイオニアとして活躍されました。私は,この歳になって他校28大学の先生方から「東京歯科大学の品格」を教えられます。品格は,私利私欲を追求するのではなく社会への貢献から生まれます。私も日々努力して参りたいと思って居りますが,同窓には品格を具えられた先輩方が沢山いらっしゃいます。必ず先輩方は惜しげもなく後輩の道先案内人になってくれるはずですので,若手の先生方には頑張って「東京歯科大学の品格」を継承して頂きたいと願います。

 そこで,「若手ネットワーク委員会」ではこの危機的現状を改善するために「若手会員,女性会員との連携強化」「会員の支部入会促進」を目標に,62年卒木暮隆司先生を委員長,59年卒坂入道子先生を副委員長として,下記4つの企画を立ち上げ活動を開始しています。

 1)若手ネットワークの構築 今年度より支部長の先生方からご推薦頂いた「若手ネットワーク担当」の先生方と一緒に,各支部での現状をご理解いただき,61年卒岡村美恵子先生,57年卒黒田由紀子先生を中心として,活動を始めていきたいと思います。2)若手支援セミナーの開催 昨年は「デンタルナビゲーション-研修医から臨床医へ-」と題してTDC13階で12月9日(日)におこなわれました。卒後5年までの先生方は他校でも無料とさせていただき,100名以上の参加を得て,若い先生方から好評を得ております。3)同期会開催の支援 卒業5年目以降の支部加入促進,同期各学年の結束造り,さらには後輩たちへの伝承をめざして62年卒牧野寛先生を中心に,同期会のサポートを企画しております。4)情報伝達の確立 ホームページ・フェイスブック等,新しい情報手段を検討し,タイムリーに若手会員が必要とする情報内容を整理し発信する事業展開を60年卒の佐々木葉子先生を中心に進めています。

 各支部におきまして,新たな事業を始めることはとても大変なことと思いますが,若手ネットワーク担当の先生方を中心に準会員の在学生,卒後5年までの新進会員をはじめ若手同窓の先生方に一人でも多く同窓会の事業に自主的に参加する機会を作って,同窓会の意義を感じて頂きたいと思います。皆様方のご理解,ご協力,ご支援の程,宜しくお願い申し上げます。